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駆ける
「駆ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駆けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
れて髯将軍、羅漢《らかん》将軍の未醒《みせい》子と前後を争っていたが、七、八町に
駆けるうちに、衣水子ははや凹垂《へこた》れてヒョロヒョロ走《ばし》り、四、五町に....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
い。 空軍に対する国土の防衛は、ますます困難となるであろう。成層圏を自由自在に
駆ける驚異的航空機、それに搭載して敵国の中枢部を破壊する革命的兵器は、あらゆる防....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
の舷にかかって、五寸釘をヒヤヒヤと掴んで、また身震をした。下駄はさっきから砂地を
駆ける内に、いつの間にか脱いでしまって、跣足である。 何故かは知らぬが、この船....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
な混雑で、自動車が走る、自転車が走る。荷車を押してくる。荷物をかついでくる。馬が
駆ける。提灯が飛ぶ。いろいろのいでたちをした男や女が気ちがい眼でかけあるく。英国....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
はそっちを見ると、武平と道夫は中へずんずん入っていく。 川北先生は、それを追い
駆けるようにして寝室へ入った。そこはくすぐったいような匂いと色調とを持った高雅な....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
して立っている。 折から堤防伝いに蹄の音、一人|砂烟を立てて、斜に小さく、空を
駆けるかと見る見る近づき、懸茶屋の彼方から歩を緩めて、悠然と打って来た。茶屋の際....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
すると庭前に聳えている、一|本の杉の大木に駆け上りました。それは丁度人間が平地を
駆けると同じく、指端一つ触れずに、大木の幹をば蹴って、空へ向けて駆け上るのでござ....
「十年後のラジオ界」より 著者:海野十三
が、ましだ。」 「君には気の毒だがネBさん。自殺をしたって、ラジオは自殺者を追い
駆ける。なにしろこの世と、死後のあの世とが、ラジオで連絡されるのだからネ。――た....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
の病人のじれる声は、附添が賺しても、重い頭を掉るんでしょう。 すたすたと廊下を
駆ける音。 (幾人ついているの、) (三人です。) (親たち?) (いえ、こっち....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
た白馬に乗って出掛けました。なかなか良い馬で、嶮岨な坂でもほとんど人が手足で登り
駆けるかのごとくうまく進みました。ちょうど三月初めっ方にカトマンズを出て山の中を....
「越年」より 著者:岡本かの子
きの四人連れが後から様子を覗きにやって来た。加奈江は独りでさっさと数寄屋橋の方へ
駆けるように離れて行った。明子が後から追いついて 「もっとやっつけてやればよかっ....
「どこで笛吹く」より 著者:小川未明
いって、無理に光治を引きたてて連れてゆこうといたしました。 「僕は腹が痛いから、
駆けることができない。」 と、光治はいいました。 「うそをつけ、腹なんか痛くない....
「黒い塔」より 著者:小川未明
ました。そして、たよりなく、塔の上で、独り琴を鳴らしていました。 大声に狂って
駆ける風までが、このいい琴の音に聞きとれたとみえて、しばらくその叫び声を鎮めたの....
「赤い姫と黒い皇子」より 著者:小川未明
夕焼けのした晩方に、海の上を、電光がし、ゴロゴロと雷が鳴って、ちょうど馬車の
駆けるように、黒雲がいくのが見られます。それを見ると、この町の人々は、 「赤い姫....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
誰でしたか成功を地上の自分の影に譬えた人がありました。「影を踏もうと追い駆ければ
駆けるほど踏めない。しかし静かに立っていれば却って影は身近くある」。この諺で、「....