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駈る
「駈る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駈るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
宮史酌中志』二十辞旧歳の式に〈室内福神鬼刹鍾馗等の画を懸掛す〉とある、年末窮鬼を
駈る意で鍾馗は漢代臘を以て神荼欝塁兄弟を祭ったから出たのだろ。 (七)....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
離さず、必死と成て夢我夢中、きらめく刃は金剛石の燈下に転ぶ光きら/\截切る音は空
駈る矢羽の風を剪る如く、一足|退って配合を見糺す時は琴の糸断えて余韵のある如く、....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
だ、提灯屋だ。そりゃ、しゃくるぞ、水|汲むぞ、べっかっこだ。 小児等の糸を引いて
駈るがままに、ふらふらと舞台を飛廻り、やがて、樹根に※となりて、切なき呼吸つく。....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
べき微風を待っているのか。 引力の反逆者よ! 思うさま地を蹴れ! 雲を
駈る悪魔 GRRRR――。 すでにプロペラの廻転をはじめている淡灰色の莫大な....
「倫敦の一夜」より 著者:岡本綺堂
うして、鬨の声をあげながら混雑のなかを乗りまわしてゆく。勿論、十分の速力を出して
駈るわけには行かないので、唯わあわあ云いながらよたよたと徐行していると、その左右....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
ことも有ったが、到頭捉らなかった。何しろ、猿と同じように樹にも登る、山坂を平気で
駈る、到底人間の足では追い付かないよ。併し近所に銀山も拓けて、漸々ここらも賑かに....