駑馬[語句情報] » 駑馬

「駑馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駑馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
しゃべ》れなくなったのを哀しむ。君も僕も差支《さしつか》えないとしても、聞く奴が駑馬《どば》なら君と僕の名に関る。太宰治は、一寸《ちょっと》、偉くなりすぎたから....
藁草履」より 著者:島崎藤村
てくる。 「やい戯※《じょうだん》じゃねえぞ。余程《よっぽど》、この馬は与太馬(駑馬《どば》)だいなあ。こんな使いにくい畜生もありゃあしねえ」 長い手綱を手頃....
もの思う葦」より 著者:太宰治
a word という小題で、世人、シェストフを贋物の一言で言い切り、構光利一を駑馬の二字で片づけ、懐疑説の矛盾をわずか数語でもって指摘し去り、ジッドの小説は二....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
力な石矢)もその末は魯縞(うすい布)をうがちえず、壮時の麒麟も、老いてはたいてい駑馬にも劣るようになる。 力士などは、そのもっともいちじるしい例である。文学・....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
手紙をよむことでもあったら、ユリは何という気の毒な、だらしなしと思うでしょうね。駑馬《どば》の尻に鞭が鳴っているようで。まあそれもいいわ。 御注文の本で、新本....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
しいのです。それが又一風変っていて、よさそうなこと丈並べましょうか、先ずわたしの駑馬的事務能力に欠くべからざる電話があります。主人が居りません。主人は女のひとで....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
じた。 辻《つじ》馬車と四輪の馬車と同じ運命《さだめ》の 浮き世にありてまた駑馬《どば》なりければ、 ああ畜生の一種なる駑馬のなみに この世を彼女は生きぬ。....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
り退《しりぞ》かせて、心的境遇に入らしむることも、これまた麒麟《きりん》老ゆるも駑馬《どば》に劣るに至らざる工夫《くふう》。木は根あればすなわち栄え、根|壊《や....
三国志」より 著者:吉川英治
恐らくは、大なる損害を求めましょう」 と訴えたが、郭淮は、 「麒麟も老ゆれば、駑馬というではないか、そのむかしの豪雄とて何ほどのことがあるものか」 と、強っ....