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駭く
「駭く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駭くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
すが、まったく応答がありません。……」 と、JOAKは全世界中継のラインにこの
駭くべき発見を送りこんだ。 そうだ、ロケットは徐々に動いてゆく。しかし懐かしき....
「俘囚」より 著者:海野十三
その奇妙な古疵よりも、むしろその疵の下にあった。というわけは、腹を裂いてみると、
駭くじゃあないか、あの番人の肺臓もなければ、心臓も胃袋も腸も無い。臓器という臓器....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
節以下)、実に強き恐るべき言辞である、僅かに三十歳を越えたばかりの人の言辞として
駭くの外はないのである、イエスは茲に自己を人類の裁判人として提示し給うのである、....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
。気がついてあたりを見廻わすと、こわそも如何に、高野山に紛れこんだのではないかと
駭くほど、杉や欅の老樹が太い幹を重ねあって亭々と聳え、首をあげて天のある方角を仰....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
開いた。 高級副官、湯河原中佐の円い顔が、あらわれた。この室内の光景を見ると、
駭くかと思いの外、ニヤリと、薄ら笑いを、口辺に浮べたのだった。 中佐は、ツカツ....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
たと見る間に、料理人が壁から大きな肉切庖丁を下して、サッと死体を截断する。そして
駭くべき熟練をもって、胸の肉、臀部の肉、脚の肉、腕の肉と截り分け、運搬車に載せる....
「赤外線男」より 著者:海野十三
んでいることを知った。われ等人間の肉眼では見えない人間が棲んでいるとは、何という
駭くべきことだ。そしてまア、何という恐ろしいことだ」 深山理学士の発表は、大体....
「蠅」より 著者:海野十三
百倍何千倍に達していることだろうと思う。私はこうして実験を続けていながらも、何か
駭くべき異変がこの室内に現われはしまいかと思って、ときどき背中から水を浴びせられ....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
ぶるいしながら、鍋のお尻のように張り切ったる下腹をおさえる。客は、そんなことには
駭く様子もなく、 「大爆発大いに結構。その前に一言でもいいから博士|直々の談を伺....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
のが出ていますが、それが不釣合にも野球のミットのような大きさです。 いやもっと
駭くことがあります。 その大きい頭部が、見る見るうちに角が出たり、二つに分かれ....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
、土間は陰気にだだ広く、そして正面には赤や青や黄のレッテルの貼ってある洋酒の壜が
駭くばかりの多種に亘って、重なり合った棚の上に並べてあり、その前のスタンドはいや....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
。 「うん、そうだった。いま、乃公は人殺しの夢を見ているんだ。……さあ、あんまり
駭くと、惜しいところでこの夢が覚めてしまうぞ。本当に人殺しをしたように、がたがた....
「流線間諜」より 著者:海野十三
が喰べてしまったのだ」 「ナニ、あの女が喰べた?……」 「そうだ」と帆村は首領の
駭くのを尻目にかけて喋りつづけた。「喰べたから、擦り痕がついていないのだ。喰べて....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
沢はそこの四つ角へ出ると、駐車場の円タクの一つに、相場も定めず、 「まあ!」と、
駭く新子を尻目に、飛び乗ってしまった。 美和子は、姉と美沢とが、前後して戸外へ....
「キド効果」より 著者:海野十三
く異常性素質の潜在していることを指摘し、これをキド現象と名付けたのだから、誰しも
駭くのも無理はなかった。今や博士の心理物理学とでもいうべき学問は、世界開発の将来....