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「騒ぎ立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

騒ぎ立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
の力さえ涸《か》れ尽きていた。だから彼は心身とも、まるで破れた船のように、空しく騒ぎ立つ波に臨んだまま、まっ白に落す豪雨を浴びて、黙然《もくねん》と坐っているよ....
或る女」より 著者:有島武郎
たようにぎょっとして、黙想から取って返して聞き耳を立てた。自分でも驚くほど神経が騒ぎ立つのをどうする事もできなかった。 「ずいぶんしたたか者らしゅうございますわ....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
たちき》の風に揉《も》まれる音の颯々《ざわざわ》とするにつれて、しばしは人の心も騒ぎ立つとも、須臾《しゅゆ》にして風が吹罷《ふきや》めば、また四辺《あたり》蕭然....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
み合った。 その時突然供の者どもが一度にワッと立ち上がった。 「熊! 熊!」と騒ぎ立つ。 「何、熊?」と弓之進は、若党の指差す方角を見ると横手の谷の底に当たっ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、間には外国人を暗打《やみうち》にするものなど出来《いでき》て、今のやうに人気の騒ぎ立つは、ただ内の騒動ばかりでない、斯《か》く人心の片意地なるは世間へ対しても....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
創《すりきず》で血塗《ちまみ》れになりつつ、当途《あてど》もなく犬鎌を振り廻して騒ぎ立つ有様は、犬よりも人の方が狂い出したようであります。 この時、神尾主膳は....
黒百合」より 著者:泉鏡花
方から引張って、 「雁が一羽懸った、」 「懸った、懸った、」と夢中になり、口々に騒ぎ立つのは、大方獲物が先刻のごとく足を取られたと思ったろう。幼いものは、驚破と....
お住の霊」より 著者:岡本綺堂
口には何か念仏を唱えている。 この隠居が椽端近く歩み出て、今や掻堀を面白半分に騒ぎ立つ家来共を制して、もうもうそれには及びませぬ、縡の仔細は妾が能う知っていま....
迷信解」より 著者:井上円了
かる怪事を行って人を驚かし、また、人のこれを見て奇怪に思い、不思議に感じて大いに騒ぎ立つるを、なによりおもしろくかつ愉快に思い、種々工夫してますます巧みにとり行....