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騒乱
「騒乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
騒乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
すわ、事おこりしと見えましたので、家老とおぼしき者の叫びとともに、どッと城中が
騒乱のちまたに化そうとしたとき――だが、そこへいま没落した床の下の抜け穴らしいと....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
せたのでした。今更改まって説明する迄もなく、およそ直参旗本の本来なる職分は、天下
騒乱有事の際をおもんぱかって備えられた筈のものであるのに、小癪なことにも江戸の天....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
敵がその何れの策に出づるを顧みず、海陸より鹿児島を攻むるにありとした。更に地方の
騒乱を防ぐ為に、各鎮圧をして連絡厳戒せしむる事にした。以上が山県の策戦であるが、....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
加るに彼等の関心は、単に京都だけの戦闘だけではなかった。其の留守にして居る領国の
騒乱鎮圧の為、兵を率いて帰国する者もあった。 元来応仁の大乱は、純粋なる利益問....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
当を認む、吾輩はこれを国民的精神の第二変遷とす。 その軍事的変遷 革命の
騒乱すでに鎮りたり。希世の英雄ナポレオン第一世は欧州全土を席巻したり。南地中海岸....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
同様に暗示にかかって、そのことにかゝずらった。 絶えまない軍閥の小ぜり合いと、
騒乱の連続は、その暗示をなお力強いものにした。――実際、町ではしょっちゅう
騒乱が....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
らぬのである。秀吉は氏郷政宗に命令して置いた。新規平定の奥羽の事、一揆《いっき》
騒乱など起ったる場合は、政宗は土地案内の者、政宗を先に立て案内者として共に切鎮《....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
を占領した。そこにもここにも、出発前の上吊った声と、着物の擦れ合う音とがあった。
騒乱の中から、さっきの荷物運搬人が現われて、予約してある寝台車へ私を救助した。ま....
「考城隍」より 著者:田中貢太郎
したが、もう影も形もなかった。宋公には自分で書いた小伝があったが、惜しいことには
騒乱のためになくなった。この話はその大すじである。....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
房守の背後に迫った。 と、突然安房守が云った。 「うむ、日本は大丈夫だ! この
騒乱の巷の中で、三味線を弾いている者がある。うむ、曲は『山姥』だな。……唄声にも....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
「とうとう大事になってしまった」 他でもない宇和島鉄之進であった。 「江戸中
騒乱の巣となろう。死人も怪我人も出来るだろう。霊岸島の方は火の海だ。八百八町へ飛....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
嘉門と多四郎とお妻と東馬、四人を乗せた駕籠を守り、十数人の嘉門の家の子郎党が、
騒乱の領内から裏山づたいに、福島の方へ走り出したのは、それから間もなくのことであ....
「地上」より 著者:島田清次郎
音からのがれたい一念で、超人間的な力をもって戸障子を踏み破り家中を荒れ廻った。大
騒乱が家中の者を一人残らず懶い疲労した夢から奮い立ててしまった。白熱した昂奮が一....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
奥羽の戦争に付き横浜外人中に一方ならぬ恐惶を起したるその次第は、中国辺にいかなる
騒乱あるも、ただ農作を妨ぐるのみにして、米の収穫如何は貿易上に関係なしといえども....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
が始まる。戸叶武君の如きは大隈侯の銅像の上から落され、負傷するという始末で学生大
騒乱の中に終った。丁度この日は金曜日だったので、われわれ学生はこれを「血の金曜日....