»
驕奢
「驕奢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驕奢の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
貧しく見える瀟洒《しょうしゃ》な趣味か、どこにでも金銀がそのまま捨ててあるような
驕奢《きょうしゃ》な趣味でなければ満足ができなかった。残ったのを捨てるのが惜しい....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
であろうと思った。自体関白の様子は昔とよほど変わっている。質素な人物がだんだんに
驕奢に長じてきた。温厚な人物がだんだん疳癖《かんぺき》の強いわがままな性質に変わ....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
ある。 応仁の乱の責任者として、古来最も指弾されて居るのは、将軍義政で、秕政と
驕奢が、その起因をなしたと云われる。 義満の金閣寺に真似て、銀閣を東山に建てた....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
数に考えて言うのですからね。
ファウスト
悪く現代的だ。サルダナパアルの
驕奢だ。
メフィストフェレス
そう仰ゃると、大抵お望の見当が附きますね。....
「連環記」より 著者:幸田露伴
衛門をして幸福ならしめたか知れないが、右衛門の天資が勝れていなければ、中々豪華|
驕奢の花の如く錦の如く、人多く事多き生活の中に織込まれた一員となって、末々まで道....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
だの紫がかったもの、お納戸色などがその好みだったらしい。 また、ソレシャ社会の
驕奢を穿って、同じ人がこうも書いている。 「……極上誂織の白七子をお納戸の紋附に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
な膳が各人の前に持ち運ばれた。その食事は彼らオランダ人に、この強大な君主の荘厳と
驕奢とにふさわしからぬほどの粗食とも思われたという。 暇乞いはそれだけでは済ま....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
はすでに元禄の昔からである。全国寺院の過多なること、寺院の富用無益のこと、僧侶の
驕奢淫逸乱行|懶惰なること、罪人の多く出ること、田地境界訴訟の多きこと等は、第三....
「不審庵」より 著者:太宰治
としての交誼を親密ならしめ、しかも起居の礼を失わず談話の節を紊さず、質素を旨とし
驕奢を排し、飲食もまた度に適して主客共に清雅の和楽を尽すものは、じつに茶道に如く....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
えはたえ》の負担をしなければならない、さむらいという遊民を食わせて、これに傲慢と
驕奢《きょうしゃ》を提供する役廻りが、農民の上に負わされて来たという次第です」 ....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
という、真正に宗教的な意味において恐れたのです。僕はこれほど臆病な人間なのです。
驕奢《きょうしゃ》に近づかない先から、
驕奢の絶頂に達して躍《おど》り狂う人の、一....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
あるいは新事業に手を出すことを慎《つつし》むなり、あるいは繁昌に乗《じょう》じて
驕奢《きょうしゃ》を極むることを矯《た》めたりすれば、不幸にして利あらぬ事ありと....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
はなおこれに近く、英亜諸国はこれを去ること遠しと言わざるを得ず。英亜の人民、貪吝
驕奢ならざるにあらず、粗野乱暴ならざるにあらず、あるいは詐る者あり、あるいは欺く....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も酒気に研がれて、止まることを知らなかった。 「――かつはまた執権北条の底ぬけな
驕奢、賭け犬ごのみ、田楽狂い、日夜の遊興沙汰など、何一つ、民の困苦をかえりみはせ....