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驚怖
「驚怖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚怖の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
い言いぶりだ、牝虎偈を以て答えていわく〈汝もし師子王を見聞せば、胆|※《おそ》れ
驚怖し馳奔走し、屎尿を遺失して虎籍し去らん、いかんぞ我が夫たるを得るに堪えんや〉....
「南島譚」より 著者:中島敦
ル珠に至っては、環礁《リーフ》の外に跳梁する鋸鮫《のこぎりざめ》でさえ、一目見て
驚怖退散する程の威力を備えている。今、島の中央に巍然《ぎぜん》として屹立《きつり....
「こころ」より 著者:夏目漱石
私がいなくなっても妻に衣食住の心配がないのは仕合《しあわ》せです。私は妻に残酷な
驚怖《きょうふ》を与える事を好みません。私は妻に血の色を見せないで死ぬつもりです....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
りしてどうにも足が動かなかった」と告白しているとおり、この一種形容できない白昼の
驚怖感が、刹那《せつな》彼の神経を萎縮《いしゅく》させて、とっさの判断、敏速|機....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ょうがい》と書き『大毘盧遮那加持経《だいびるしゃなかじきょう》』に馬心は一切処に
驚怖思念すとあるなど驚き他獣の比にあらざるに由る。 馬の記憶勝れたる事、アビシ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
造上から鉄砲など向けらるると自ずと如上《じょじょう》の振る舞いをするので、最初は
驚怖が合掌を起し、追々恐怖が畏敬に移り変って合掌する事となったので、身持ちの牝猴....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
私所持の衣類金銀とも悉く盗取り逃去り候跡へ我等|参合せきよと申す下婢に相尋ね候処
驚怖の余り己の部屋に匿れ潜み居候えば賊の申候言葉|並に孰へ逃去候|哉慥と不相分由....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
如来大秘密王|微妙大曼拏羅経《みみょうだいまんだらきょう》』一には、一切悪および
驚怖障難を除くに普光印と槌印を用ゆべしとある。槌を勇猛の象徴としたほど見るべし。....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
も哲学的で良い事柄、すなわち力にたいする尊敬や、この尊敬を変じて賛美とならしむる
驚怖の感動など、それを説明するために、彼らは哲学的推論を用います。」
クリスト....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
けられ、霰弾《さんだん》の連発ごとに後ろを向いてその背後に身を隠そうとしている、
驚怖し敵意をいだいてる田舎者《いなかもの》の案内者ラコストに向かって、皇帝は言っ....
「暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
れに驚かされたのです。彼の女は何にも云いませんが、しかし私はその目の中に、非常な
驚怖を見て取りました。それでそれを穿鑿してみたいと思ったわけです」 ホームズは....
「因果」より 著者:小山内薫
知らなかったそうだが、それから余程月日が経ってから、その話を聞いて、始めて非常に
驚怖したとの事である。娘は終にその俳優の胤を宿して、女の子を産んだそうだが、何分....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ょう。
一寸考えて御覧なさい。疆を侵した外寇の海嘯に、
土地も人民も溺れた、あの
驚怖時代に、
どんなにか不本意には思っても、誰彼が
一番大事な物をあそこここに隠....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
すめて物を言う人々の声を聞いた。そしてその後は寂寞としている。 気の狂うような
驚怖と、あらあらしい好奇心とに促されて、フレンチは目を大きく開いた。 寂しく、....