驚歎[語句情報] »
驚歎
「驚歎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚歎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
みは前のような、勢いの好《よ》い声援の叫びではなく、思わず彼等の口を洩《も》れた
驚歎の呻《うめ》きにほかならなかった。何故《なぜ》と云えばこの時彼は、大岩の下に....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
、名も知らぬ賤の乙女がこう易《やす》やすと詠み出したのであるから、関白や大納言が
驚歎の舌をまいたのも無理はなかった。 「父は勅勘の身ともあれ、娘には子細あるまい....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
い階段と長い廊下のほかに、なにものも予想していないであろう。 僕は庭園の存在に
驚歎するあまり、この庭園の中央に建つ風変りな建築物について述べることを忘れていた....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
G・P・Uというのは、労農ロシアの警察隊のことだった。その峻辣なる直接行動と、
驚歎すべき探訪組織とをもって有名な特務機関だった。日本国内に、G・P・Uが、潜入....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
るとは思わなかった。ああ僕は満足です――」 と向うでも容貌の似通っていたことに
驚歎して、たて続けに叫びつづけた。 「アノ、失礼でございますが、貴方は誰方さまで....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
れかかる……と宙で、黄金の巻柱の光をうけて、ぱっと金色に飜るのを見た時は、思わず
驚歎の瞳を瞠った。 床も、承塵も、柱は固より、彳めるものの踏む処は、黒漆の落ち....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
は兄の書斎を一覧させる、大きな書棚に並べられた和洋の書籍を見てかの女等はいずれも
驚歎の声をあげる。兄がほめられるのは文子に取って無上の喜びであった。 ある日文....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
に於て、数十年前に予言されたことが、現在に於ていよいよ地上に出現しつつあることは
驚歎すべきである。今や世界全土に亙りて普及しつつある神霊運動の前には何物も抵抗す....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
それは、真に、最も信頼するに足る証拠に基いてなされているのである。カーライル氏の
驚歎すべき書物★の哲学に何かを附け加えるということは何人にも望むことが出来ないけ....
「人造物語」より 著者:海野十三
想は、実に今日実在する人造人間の構造そのものを言いあてていられるところ、まことに
驚歎すべきものである。この厄介な怖るべき電波嬢は、博士の手にその操縦盤が帰ったた....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
に及ぶ。余巌峰を見ること多けれども、かくばかり不可思議なる巌峰を見たることなし。
驚歎して、腰を石におろし、煙草呑みても、物足らず、一杯を傾けて、山霊に謝す。ああ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
処へ、案内せよ、と前に立たせ、例の人形室に赴きて、その仕懸の巧みなるに舌を巻きて
驚歎せり。かくてかの密室より、お藤を助け出しつつ、かたのごとく老婆を縛りてまた雑....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
を領地として己にくれた。
それを感じ、受用する力をくれた。ただ冷かに
境に対して
驚歎の目を※ることを
許してくれたばかりでなく、友達の胸のように
自然の深い胸を....
「くちこ」より 著者:北大路魯山人
ところがあって、温かい香りが鼻をつく。とにかく、下戸も上戸も、その美味さには必ず
驚歎する。そうして初めて口に上す者は、そのなんであるかを当てる者は少ない。 金....
「民族の感歎」より 著者:折口信夫
而もあれだけの量の作物を為している。山を距てて姥子の奥に起臥して居た私などは、唯
驚歎するばかりだ。風物によってのみ作っている我々から立ち離れて、風物自身の如く、....