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骨子
「骨子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
骨子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
とである。まったく、訳も分らぬことばかりが引き継いでおこる事件のなかで、なにより
骨子となるミュンツァ博士の怪無電が……やっと、ヴェールを除ろうとすればもうこの始....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
もともと君でも僕でも真心より尊き美に憧るる者である。一個の生を享けてその生の
骨子たらしめんとするのは「尊きもの」である。一枚の紙のみ張ってある組子の無い障子....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
処の義務教育である事を知ってほしい。と同時にそれは画家の生涯に附き纏う処の画道の
骨子であり、それによって画家は自然の組織と絵画の組織を発見もし、技法の秘密をも探....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
れが審神の要訣である。 (評釈) 進歩せる神霊界の使徒との交通感応こそ、真宗教の
骨子である。これがある時に、初めて宗教に生命が湧き、これがない時に、宗教商人の跋....
「将棋の鬼」より 著者:坂口安吾
う勝負の本質をハッキリ知りぬいた男で、いわば、升田将棋というものは、勝負の本質を
骨子にしている将棋だ。だから理づめの将棋である。 升田を力将棋という人は、まだ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
松谷事件は道具立が因果モノめいていて、世相のいかなるものよりも、暗く、陰惨、蒙昧、まことに救われないニュースであったが、
骨子だけを考えれば、昔からありきたりの恋の苦しみの一つで、当事者の苦しみも察せら....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
的に身につけているものであるから、探偵小説専門家よりも本質的に、探偵小説的技法の
骨子を会得しているのが当然なのである。 推理小説というものは推理をたのしむ小説....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
はA型なのだ。而もこの血液型の相違が、後に傷しい悲劇の重大要素となり、この物語の
骨子ともなるのだから、軽々しく見逃すことは出来ないのだ。 人間の血液型について....
「悲願に就て」より 著者:坂口安吾
調したが、課長の方じゃ洋服のことなんかまるっきり忘れていた、というのがこの作品の
骨子であろう。これだけの話でも書きようによっては、この洋服が我々の最も深い哀愁の....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
味方するか。肉親同志の微妙な相続問題や、愛憎問題が主として各天皇史の多くの悲劇の
骨子となっている。 神話や上代史がそうなった理由の最大のものは、その国史をヘン....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
の後援者の一人にセイン・ケー・セーサーという婦人があった。彼女の考では人間教育の
骨子は、健全に文学を鑑賞させることと正当に歴史を会得させることにあるというのであ....
「「心理試験」序」より 著者:小酒井不木
かれても、作品の芸術的価値はゆるがないと思うのである。実際にあった犯罪探偵事件を
骨子として小説を作っても、小説である以上、犯罪記録とはちがって、時間を適当にきり....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
し、維新の大業を完成せしむるに余力を剰さざりし所以にあらずや云々」とは評論全篇の
骨子にして、論者がかかる推定より当時もっとも恐るべきの禍は外国の干渉に在りとなし....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
学界における傾向と看過すべからざる関係があった次第である。かようにドイツの哲学を
骨子として研究するようになした影響は今日まで多大に残っていることを誰しも認めるで....
「随想」より 著者:上村松園
新機軸への開拓に深く印象づけられて、幸いにも今日あるに到ったことは勿論、日本画の
骨子に松年先生の賜物もあるが、栖鳳先生の偉大なる御指導の程にも敬慕と感謝の念は忘....