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骨法
「骨法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
骨法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
るまい。永い年月繰り返された行者としての難行苦行が、彼の躰を軽いものとし、速走の
骨法を自得させたのであろう。 富士の裾野の荒い野には露がしとどに降りていた。虫....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
よ》じゃ」 「拝見致す」 型の如く鞘《さや》を払って、つくづくと見る、相州伝の
骨法《こっぽう》を正確に伝えた薩摩鍛冶の名物。竜之助もまた傍からじっと見て、 「....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
果、蜜柑、紅玉のような柿。――支那花鳥画の名手徐熙の孫で、花卉を描くのに初めて没
骨法を用いたというので知られている徐崇嗣は、豊熟した果実の枝を離れて地に墜つる状....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
、石の直肌に縄を掛けるで、藁なり蓆なりの、花ものの草木を雪囲いにしますだね、あの
骨法でなくば悪かんべいと、お客様の前だけんど、わし一応はいうたれども、丸太棒めら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
面積の問題ではないのですが、古来これにひっかからない画家はほとんどありますまい。
骨法の皆伝を父祖に受けたけれども、自然の観照は独得です。まあ、絵の
骨法も正格だが....
「女と帽子」より 著者:豊島与志雄
一撃くらわしておいて、すたすたと会場から出て行ったのがよかった。人を殴るにはあの
骨法だ。いきなり一撃くらわして、相手がよろめきながら、呆気にとられて、まだ喧嘩の....
「「沈黙」の話」より 著者:豊島与志雄
で、某君は借金取り逐返しの名人となった。一言も弁解の口を利かないというのが、その
骨法なのである。沈黙を守っておればこそ、只今あいにく金がないという最後の一言が、....
「中支生活者」より 著者:豊島与志雄
は、茲に省くとして、現在のような地位を杭州市民間に獲得するには、つまり、体当りの
骨法でいったことが、氏の言葉によって推察される。体当りの
骨法でゆくというのは、茲....
「夜長姫と耳男」より 著者:坂口安吾
、小さいガキのころからオレの膝元に育ち、特に仕込んだわけでもないが、オレが工夫の
骨法は大過なく会得している奴です。五十年仕込んでも、ダメの奴はダメのものさ。青笠....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
礼を欠き、春章怒って放逐す。以後全く師を取らず俵屋宗理の流風を慕いかたわら光琳の
骨法を尋ね、さらに雪舟、土佐に遡り、明人の画法を極むるに至れり」 云々というの....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
突き出した。拳一つに全身隠れ、鵜の毛で突いた隙もない。北辰一刀流直正伝拳隠れの真
骨法、流祖周作か平手造酒か、二人以外にこれほどの術を、これほどに使う者はない。「....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
されるであろう。
ところが一方遊び人たちも、武道のほうはともかくとして、喧嘩の
骨法は知っているとみえて、そうしてとうてい浪人に対して、勝ち目はないと思ったもの....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
た「虞美人」というのは長与善郎氏の戯曲によったもので、三国志に取材したもの、その
骨法は大人のものだ。それを宝塚的にアンバイして、綾をつけたものであるから、男の我....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
自然に日本人に同化するうちに巧まずして多少の影響をうけただけのことで、その本来の
骨法はまったく日本の現実に何の拘りもないことが分る。支那風でもあるが、蒙古風と云....
「翻訳遅疑の説」より 著者:神西清
詮は道は一つである。 這般《しゃはん》の理を明《あきら》かにして、いわば飜訳の
骨法ともいうべきものを一挙にして裁断した文句が、『玉洲画趣』の中に見出される。曰....