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骨片
「骨片〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
骨片の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
なかった。彼は虎に化けたのである。遺族は虎の肉を食った人びとをたずねて、幾塊かの
骨片を貰って来て、それを葬ることにした。(茅亭客話) 霊鐘 陳述古が建州....
「旅愁」より 著者:横光利一
物が生き物に見えて来るのも、彼には不思議な故郷の気持ちだった。樹の芽草の葉も人の
骨片から総立ち上った無数の指先のように見えるのだった。
「わたしはまたあんたさん....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
まま手つかずに保存されていたので、Y教授はそれを全部取り寄せてまずそのばらばらの
骨片から機の骸骨をすっかり組み立てるという仕事にかかった、そうしてその機材の折れ....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
様に私を見返った。成る程、屍体の後頭部には鉄の棒で殴り付けた様な穴が、破壊された
骨片をむき出して酷らしくぶちぬかれている。屍体の背面には表側と同じ様に、深い擦過....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
おり洞門のそばに横たわっていた。風化《ふうか》して、ばらばらになっていた。しかし
骨片の位置とその数からして、一人の人間の骨であることが誰にもよく分った。 「ねえ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
、自分の骨が一せいにおどりだすように感じた。その骨は、一本ではなく、二百あまりの
骨片が組立てられたものであるが、その二百あまりの
骨片が、それぞれひとりでにおどり....
「日輪」より 著者:横光利一
不弥の国へ発せられた。そうして、森からは弓材になる檀や槻や梓が切り出され、鹿矢の
骨片の矢の根は征矢の雁股になった矢鏃ととり変えられた。猪の脂と松脂とを煮溜めた薬....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、何を考え付いたのだ?」 「大した事じゃないがね。僕は地史学者じゃないが、一つの
骨片を発見したのだよ。それで、骨格の全貌だけでも想像付くと云うものさ」 「フム、....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
人ふたり、よろめきさがるもの、地に伏さって鬼哭《きこく》を噛《か》む者。
飛肉
骨片。鉄錆《てつさび》に似た生き血の香が、むっと河風に動いて咽《む》せかえりそう....
「幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
ていた。 秋子、秋子! 身体中が冷たくなって、髪の毛穴がぞーっとした。真白な
骨片を一枚取って、歯でがりがりとやった。塩辛い味がして口の中で融けて無くなった。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ビン銃は、中に交じってた数個の霰弾銃《さんだんじゅう》とともに、瀬戸物の破片や、
骨片や、上衣のボタンや、また銅がはいってるために有害な弾となる寝室のテーブルの足....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
官に附随して巡囘した。 豺 豺は獅子のために餌をあさりその報酬として食い残りの
骨片を与えられるという昔からの言伝えがあるので、「豺」という語は、他人のために下....