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「骨盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

骨盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
女水泳教師の薄い水着下の腹輪の肉はまだ充分発達しない寂しさを見せてはいるが、腰の骨盤は蜂型にやや大きい。そこに母性的の威容と逞ましい闘志とを潜ましている。 蒼....
足迹」より 著者:徳田秋声
の方に坐って、しばらくぼんやりしていた。 「あんたも来て手伝って頂戴。」 女は骨盤の押し開いたような腰つきをして、片隅に散らかったものを忙しそうに取り纏めてい....
日は輝けり」より 著者:宮本百合子
期していたより大病であった。手後れと、無理な働きをしたのが、一層重くさせていた。骨盤結核という病名で、お咲は神田のS病院に入院して手術を受けたのである。 この....
土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
弥助爺さんだ。」 落盤を気づかっていた爺さんが文字通りスルメのように頭蓋骨も、骨盤も、板になって引っぱり出された。 うしろの闇の中で待っていたその娘は、急に....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
つことなし。 杖は※状の自然木なるが、その曲りたる処に鼻を凭たせつ、手は後様に骨盤の辺に組み合せて、所作なき時は立ちながら憩いぬ。要するに吾人が腰掛けて憩うが....
栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
の云った事は、お君に解《わか》らなかったけれ共、十中の九までは、長持ちのしない、骨盤結核になって、それも、もう大分手おくれになり気味であった。 流石《さすが》....
幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
た。 「実は心配しておりましたんですよ。予定よりだいぶお早くて、お児さんの位置が骨盤まで下っていなかったものですから、手間が取れはしないかと思っていました。それ....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
った。私はすぐに見つけた。台所のあとに黒い塊を。──それは焼け尽くして焼け残った骨盤と腰椎であった。そばに十字架のついたロザリオの鎖が残っていた。 焼けバケツ....