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高ぶり
「高ぶり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高ぶりの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
の間に無理に押込んだ三の字が平ったくなっている、不届至極の奴と文治郎ぐっと癇癪が
高ぶりましたなれども顔を和《やわ》らめて 文「成程、これは三百両、能くまア三百....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
泣き挫《くず》れる、その子供の無邪気なそして素直な心をもって大地に涙しながら私の
高ぶり反く心を挫《くず》さなければならない。そのとき私の片意地はあたかも地平線に....
「赤外線男」より 著者:海野十三
ところでしたよ。連日の努力で、もう身体も頭脳も疲れ切っているのです。神経ばかり、
高ぶりましてネ」と理学士も側へよって来て述懐した。彼の眼の色も、そういえば尋常で....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
人は平生何の様な人だッた女「極々の善人でした、尤も少し我儘で剛情な所は有ましたが
高ぶりは致しません、少し機嫌の能い時は面白い事ばかり言て人を笑せました、爾でしょ....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
いた吸物椀を打掛けましたから、すっと味噌汁が流れました。流石温和の仁も忽ち疳癖が
高ぶりましたが、じっと耐え、 浪「どうか御勘弁を願います、それゆえ身不肖ながら主....
「源氏物語」より 著者:紫式部
おいては、先方の好意が徹底しなかったもののようにお思いになるであろうし、宮様がお
高ぶりになりすぎるようにもお思われになるであろうからと女房らがお願いしたために、....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
るならば吾人の霊的出発点は一つである、神の前に同じ権威を有する精霊である。君主と
高ぶり奴隷と卑しめらるるは習慣の覊絆に縛されて一つは薔薇の前に据えられ他は荊棘の....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
後にと兄弟争い鬩いだ末、兄は兄だけ力強く弟をついに投げ伏せて我意の勝を得たに誇り
高ぶり、急ぎその橋を渡りかけ半途にようやく到りし時、弟は起き上りさま口惜しさに力....