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高大
「高大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
話が、一年に雪が三尺ずつ積れば、五千年で一万五千尺になる計算で、山の上には遥かに
高大なる雪の山が出来て、地上の湿分は永久に、山上に閉鎖されて、下界は乾燥になるわ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
って家の一部分だけ焼け残ったのを、其のまま修繕して住居に直したらしく、家の横手に
高大な煉瓦の壁だけが所々に立って、低く崩れたもあり高く聳えたもある、但し焼けたの....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
もせぬ事。これは、よくよく気をつけぬと、とんだ事になる。飲酒は感激を呼び、気宇も
高大になる。いきおい、自分の力の限度以上の事を、うかと引き受け、酔いが醒めて蒼く....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
せられながらも津上氏の感激振りに心から感激した。同時に今更のように只圓翁の遺徳の
高大さを仰いだ次第であった。 しかしここに困った事は津上氏の感激のために、ほか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
座の者が思いました。 いったい、山岳にでも登ろうとするほどの人は、もっと、気象
高大に出来ていそうなものだが、クダらない通人もあるものだ、と思いました。 それ....
「白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
きの招待だろう。ただ御馳走になってくればいいんだ。高賓如大佐も招かれてるそうだ。
高大佐とは君は暫く逢わないだろう。僕の父は行かないそうだから、気兼ねする者はない....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
に、建築を壮大に改め、人々の注意を引かんとする傾きが著しい。かくの如く互いに壮麗
高大を競う今日となっては、勢い西洋風の大建築に改めなければならぬ。普通の日本風の....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
給されたということは、聖上の思し召しまことに何んとも有難い次第である。それでこの
高大な優渥な思し召しに対しては充分に技芸員たるものは気を附けねばならぬことと思う....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
派出語も従えつつ、――僕の考えでは、結局日露戦争末期に、女の飾髪の廂髪、――その
高大に突き出した有様をぬからず当時の記憶に生々しかった旅順の戦跡になぞらえて、「....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
れは名を「ハットン」市と云うのだ。その道路の美しく甃石を布いてある状や、建築物の
高大な状などは言語に絶する。市全体は北と西の方へ広く伸び、端から端まで行くのに一....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
ぐ引っこむ、勿論小結以下。 槍からは大体支脈が四つ、南のは今まで通った処、一番
高大、その次は西北鷲羽に通ずる峰、次はこの峰を半里余行って東北、高瀬川の湯俣と水....
「西航日録」より 著者:井上円了
下唯我独尊 岳勢巍巍圧四陬、摩天積雪幾千秋、人間一接斯光景、豪気将呑五大洲。 (
高大なる山の姿は巍々としてそびえて四方を圧倒し、天にもとどかんばかりの頂上は雪に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
のちは、ただ唯我独尊の山が残ったのであった。) 岳勢巍巍圧呑五大洲。 (山の姿は
高大で四方を圧してそびえ、天にとどかんばかりの積雪は幾千年を経たのであろうか。人....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
の方法、共に皆これを過去の精神病学と比較するならば、その差はエリボルスの山の如き
高大なるものである。現今では精神病者の治療に冷水を注がぬ、蒸暑きシャツを被せぬ、....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
上の狭い段へ登り着いた。振返って見ると奥鐘山は、いつの間にか大屏風を拡げたように
高大な峭壁の全面を露して、東の空を占領している。最も高い所で六百米、低い部分でも....