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「高欄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高欄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
から、今の月見堂の事でしょう。……きっとこの崖の半腹にありましょうよ。……そこの高欄におしかかりながら、月を待つ間のお伽にとて、その坊さんが話すのですが、薗原山....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、手桶を後生大事に下に置いて、ホッと一息ついている体《てい》です。 その時に、高欄の上から廂《ひさし》へかけて、カラカラと音を立てて、凍《い》てついた土に落ち....
源氏物語」より 著者:紫式部
い隔ての関のように思われた。 直衣《のうし》などを着て、姿を整えた源氏が縁側の高欄《こうらん》によりかかっているのが、隣室の縁低い衝立《ついたて》の上のほうか....
源氏物語」より 著者:紫式部
に結びつけた中将の腰つきが艶《えん》であった。源氏は振り返って曲がり角《かど》の高欄の所へしばらく中将を引き据《す》えた。なお主従の礼をくずさない態度も額髪《ひ....
源氏物語」より 著者:紫式部
ら太い声をたてる物も混ぜて、大がかりの合奏の稽古《けいこ》をしていた。太鼓までも高欄の所へころがしてきて、そうした役はせぬことになっている公達が自身でたたいたり....
源氏物語」より 著者:紫式部
御代《みよ》の誇りになったでしょうが」 こんな話をしていた。弁や中将も出て来て高欄に背中を押しつけながらまた熱心に器楽の合奏を始めた。 有明《ありあけ》の君....
源氏物語」より 著者:紫式部
強い若さにあふれた、公子らしい風采《ふうさい》で出て来た。源氏は西側の妻戸の前の高欄にからだを寄せて、霜枯れの庭をながめている時であった。荒い風が吹いて、時雨《....
源氏物語」より 著者:紫式部
言うが、新しい事実として話し出すような問題もなくて、皆かしこまったふうで、涼しい高欄に背を押しつけたまま黙っていた。 「どうしてだれが私に言ったことかも覚えてい....
源氏物語」より 著者:紫式部
た。まだ格子は上げられずに人も起きていなかったので、中将は源氏の寝室の前にあたる高欄によりかかって庭をながめていた。風のあとの築山の木が被害を受けて枝などもたく....
源氏物語」より 著者:紫式部
を見て、だれもが弁のようにはしゃぐ者のように思われぬかと気にする人もあった。東の高欄によりかかって、叢の中に夕明りを待って咲きそめる花のある植え込みを薫はながめ....
桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
花の立ち姿 羽紅 元禄の羽紅の句。前書によって、光源氏の君が、落花のちりこむ高欄のほとりに佇んで、朧月夜の内侍の許へ忍ぼうとしてでもいるかの絵姿を思い浮かべ....
荘子」より 著者:岡本かの子
一丁も二丁も飛ぶのですって」 彼女は幾度か目にそれを云ったあと、ころころと声を高欄の黄金細工にまで響かせて笑った。だがその笑いのあとの眼を荘子にとどめると彼女....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
い。しかり、明星の天降って、梁を輝かしつつ、丹碧青藍相彩る、格子に、縁に、床に、高欄に、天井一部の荘厳を映すらしい。 見られよ、されば、全舞台に、虫一つ、塵も....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
の境内に観自在王院を建立した。四壁に洛陽霊地の名所を図絵し銀をもって仏壇を作り、高欄は磨金なりとある。また小阿弥陀堂を建て、障子色紙形に参議藤原教長の染筆を請う....
五重塔」より 著者:幸田露伴
、何よりかより面倒なる真柱から内法長押腰長押切目長押に半長押、縁板縁かつら亀腹柱高欄|垂木桝肘木、貫やら角木の割合算法、墨縄の引きよう規尺の取りよう余さず洩らさ....