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「高浪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高浪の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
わたしは松葉君よりも足かけ四年おくれて、明治三十五年の歌舞伎座一月興行に「金鯱噂高浪」という四幕物を上場することになった。これに就いては岡鬼太郎君が大いに力があ....
地は饒なり」より 著者:宮本百合子
、白楊や樫や、糸杉などがまるで、満潮時《みちしおどき》の大海のように繁って、その高浪の飛沫《しぶき》のように真白な巴旦杏《あめんどう》の花が咲きこぼれている盆地....
名娼満月」より 著者:夢野久作
がしに港口を出るや否や、マトモ一パイに孕んだ帆を七分三分に引下げた。暴風雨模様の高浪を追越し追越し、白泡を噛み、飛沫を蹴上げて天馬|空を駛るが如く、五島列島の北....
取舵」より 著者:泉鏡花
て、浮きつ沈みつ、秘術を尽して漕ぎたりしが、また一時暴増る風の下に、瞻るばかりの高浪立ちて、ただ一呑と屏風倒に頽れんずる凄じさに、剛気の船子も※呀と驚き、腕の力....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ずぶずぶと砂に潜った。あッと抜くと、右の方がざくりと潜る。わあと※く、檜木笠を、高浪が横なぐりに撲りつけて、ヒイと引く息に潮を浴びせた。 杖は徒に空に震えて、....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
栄三郎の「八重垣姫」、二番目が彼の柿の木金助。その名題は岡君と相談の上で「金鯱噂高浪」と据えたのである。役割は家橘の金助、八百蔵の権次で、ほかに芝翫、松助、高麗....
西航日録」より 著者:井上円了
晩秋に似たり。この日より、風浪をもってその名高きビスケー湾に入る。天気冥濛、勁風高浪、船体の傾動はなはだし。 高浪蹴天船欲沈、長風捲雪昼陰陰、大人皆病児童健、可....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
れば、乱れたつ山のごとき波のなかに一船が奔弄されると詠じよう。) 八日、晴れ。高浪暁天にみなぎり、一望凄然たり。ただ海鵝の波頭に舞うを見るのみ。今日食卓にワク....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
ました。そうして湖水の近くに来て、海の話や、舟の話をする者があると、すぐに大風、高浪がたって、物すごい景色になったということであります。 湖水や池沼の神は、多....