高邁[語句情報] » 高邁

「高邁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高邁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
かった、もっとも同書の「花崗岩の山岳」という章に、「日本の山岳中、火山岩に次ぎ、高邁《こうまい》なるは花崗岩に属し(秩父岩より組成せる甲斐の白根山系を除く)」と....
愛と美について」より 著者:太宰治
沈め、しずかに語った。 「ただいまお話ございましたように、その老博士は、たいへん高邁のお志を持って居られます。高邁のお志には、いつも逆境がつきまといます。これは....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
赤らみ、その目は輝き、わが校を愛する熱情と永遠の理想と現在力学の勇気と、すべての高邁な不撓な奮闘的な気魄があらしのごとく突出してくる。チビ公は涙をたれた。 「き....
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
ていたのだ。もし私がもっと崇高な精神で自分の発見に近づいたのであったら、もし私が高邁な、あるいは敬虔な向上心に支配されている時にあの実験を敢行したのであったなら....
勉強記」より 著者:坂口安吾
、学生の本分とは何か、とか、学校の精神は何か、もっと正々堂々たれ、惨めであるな、高邁なる精神をもて、そんなことを口走りたくなるのであった。 即ち栗栖按吉がこの....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
囲気をおのずと保って、六百五十年後の今日まで伝統しているのだ。 彼はあくまでも高邁の精神をまもった予言者であり、仏子にして同時に国士であった。法の建てなおし、....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
美少女だから、肉感的なマタ・ハリ的エロチシズムには欠けるけれども、優秀なる頭脳と高邁な気品でおぎなうから効果は百パーセントだね。ボクがムネを含めてスパイの心得を....
博物誌あとがき」より 著者:岸田国士
。ひろい正義愛、執拗な真実の探求、純粋な生活の讃美、ことにきびしいストイシスム、高邁な孤独な魂の悲痛な表情がそこにある。 なかには訳しては面白くもない言葉の洒....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
生きながらえさせることはできません。つまり、私がもし同胞のために広くやくだつ何か高邁な仕事もしくは計画に従事したとすれば、その時は私も、それをやりぬくために生き....
地上」より 著者:島田清次郎
は肺患で死んだのだ。若い嫁さんは二つの孤児を抱いて孤独の生涯を守るほどに貞節でも高邁の思想の所有者でも児に対する深い洞察を伴った愛をも感じていなかった。彼女は一....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
れは大納言の決めた人達なんで、心配でないこともないんだが、……しかし、父上のあの高邁な「人格」はたとえどんな腹黒い奴等でも、たちどころに腹心の家来にしてしまうよ....
高原の太陽」より 著者:岡本かの子
ている不遇な文人画家であった。その血筋は息子の青年に伝えられた。 「僕にはこれで高邁な美を望む性格も、それを執拗に表現しようと努力する根気もあるんです。だが、そ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
ずく大作に富めると、その作の規模結構の大なると、その態度の厳粛なると、その識見の高邁なると、よく馬琴に企て及ぶものは殆んどない。 が、作に秀でたのは、鯛よりは....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
村長は、農業衰退の必然性と、重工業、軍需工業隆昌についての世界的な見透しに関して高邁な意見を一くさり述べてから、少しく声を低めて、 「古谷は君、掛け合っても無駄....
」より 著者:カフカフランツ
も村へくる気にさせるものは、もっぱら彼の善意と、彼が自分の職務に対して抱いている高邁な見解となのだ。もしそうしようと思うなら――このほうが規則にはおそらくいっそ....