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高騰
「高騰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高騰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
だ。就職難ばかりではない、その裏には事業の失敗、商売の失敗、賃銀の低下、生活費の
高騰、失業、こうした一切の社会の矛盾がひそんでいる。一般にこういう経済生活の矛盾....
「今日の文学の鳥瞰図」より 著者:宮本百合子
日の国家経済の方針に依って、文化の大衆化に重大な関係を持っている紙と印刷費用とは
高騰する一方であるから、一時のように同人雑誌の刊行も困難になり、他面発表機関も困....
「作家と教養の諸相」より 著者:宮本百合子
は見られないだろうか。 歴史の或る時期に文化は本質に停頓しつつ、文学の購買力は
高騰することがある。作家は、後者と自分の書く腕とを現象的に結びつけて、それを文学....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
気につれて、出版企業も急速に大きくなる方向を辿り、従って、作家の原稿料もいくらか
高騰したのであった。 「無名作家の日記」から発足して多くの短篇をかいていた菊池寛....
「便乗の図絵」より 著者:宮本百合子
潤を生むように運転して行こうとする努力、その一方では、それと矛盾して見える物価の
高騰をふせぎ、インフレーションのおこることをおさえ、賃銀の安定のために企業家が利....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
もつに至った。 第三期 この時期の特徴はインフレーションの進行につれて生計費の
高騰のために、人民が一層の生活困難におちいった事実である。一九四七年四月に行われ....
「現代史の蝶つがい」より 著者:宮本百合子
世界の現実を人々の目からかくしたと同時に、非合理な戦争によって熱病のように混乱、
高騰、崩壊する日本国内生産と経済事情を――人民生活の全面的な破壊の過程を人々の目....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
まり、だから非常時(満州行動に原因する)以来、軍部と官僚との、社会的地位が急激に
高騰したということは、常識にぞくする。 だがこうした新しい現象は決して、今迄に....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ら暮せたようなものの、ひどかった。その点今度はいいでしょう。但物価は最近五割近く
高騰したものもあり、その方は閉口です。民間のサラリーマンの月給も上げてほしいとい....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て、ぐるりはすっかりこの工場の附属物でかこまれるわけです。
魚なんか三倍ぐらい
高騰していて殆ど東京なみです。もとは一匹ずつ売っていたでしょう? それが切身だっ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。主として経済上の理由から。あっちはちゃんとした野菜や何かの配給がないから物価の
高騰が菜っぱ一本に響いて迚もやれないらしいの。二人家内で四銭の野菜などというもの....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
かまたは供給が需要より大であるかに従って、人々は、iをあるいは下落せしめあるいは
高騰せしめて、新資本の価格をあるいは騰貴せしめあるいは下落せしめ、方程式の両辺を....
「志士と経済」より 著者:服部之総
意見。 ついで、大老暗殺が実現すれば、天下の人心動揺して金銀融通もとまり、米価
高騰するに相違ないから、密事を知らぬ諸国諸家が騒ぎ立てない今の内に、然るべき器量....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
いかなる年の記録をも破り、文久に入ってのちはもう比較にもならぬ高値に上った。物価
高騰はたんに生糸、茶以下の大量的輸出によったばかりでなく、一個の輸入品も介在しな....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
して、社会運動全体の急旋回を思わせるに充分なものがあろう。事変勃発後物価が異常に
高騰して来たことは忘れてはならぬが、それでもまだ極端な悪性を有つに至ったと云うこ....