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鬢盥
「鬢盥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬢盥の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
床屋は土間で、穴の明いた腰かけの板に客が掛け、床屋は後に廻って仕事をする。側に
鬢盥というものがあって、チョイチョイ水をつけ、一方の壁には鬢附け油が堅いのと軟か....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
小便桶が並んであるなど、乱暴なものだ。また並び床といって、三十軒も床屋があって、
鬢盥を控えてやっているのは、江戸絵にある通りです。この辺の、のでん賭博というのは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《たぐい》、お客の扱いに別に変ったところはなく、「銀床《ぎんどこ》」という看板、
鬢盥《びんだらい》、尻敷板《しりしきいた》、毛受《けうけ》、手水盥《ちょうずだら....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
「ええ、待って待って待ち抜いているのですよ」 「オオ辛気、お暑いのにご馳走様」
鬢盥に、濡れ手拭を持ち添えたいろは茶屋のお品は、思いきりの抜き衣紋にも、まだ触り....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
を入れて鏡台を片よせると、そこの出窓をあけて表も見ずに、手斧削りの細格子の間から
鬢盥の水をサッと撒いた。 と一緒に、窓の外にたたずんで、立ち話をしていた二人の....