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「鬱悶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鬱悶の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
骨董」より 著者:幸田露伴
うとしていた位のところへ、廷珸の侮りに遭い、物は取上げられ、肋は傷けられたので、鬱悶苦痛一時に逼り、越夕して終に死んでしまった。廷珸も人命|沙汰になったので土地....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
げ入れたような若い娘の体の匂いが彼の鼻を掠めた。すると新吉の血の中にしこりかけた鬱悶はすっと消えて、世にもみず/\しい匂いの籠った巴里が眼の前に再び展開しかける....
悪夢」より 著者:豊島与志雄
廻るに従って、底濁りのしたうずうずしたものが、私の身内に頭をもたげてきた。今迄の鬱悶が多く精神的なものであるとするならば、此度のは多く肉体的なものだった。私はあ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
のした遊刃余りありというようなわけではあるまい。所詮は鴎外の諦めても諦らめられぬ鬱悶を消する玩具であろう。不平もあれば皮肉もある。嫌味も交る。しかしそこには野趣....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
に幽冥に趣いたもののようであるが、婦人はまだ半信半疑でいるのは、それとなく胸中の鬱悶を漏らした、未来があるものと定り、霊魂の行末が極ったら、直ぐにあとを追おうと....
妖怪学」より 著者:井上円了
快を生ずるは、いわゆる身部の影響、心部の上に及ぼすものなり。これに反して、憂苦|鬱悶して疾病を生ずるがごときは、いわゆる心部より生ずる病なり。しかして、生体機関....