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「鬻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鬻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
た。張子の虎《とら》や起きあがり法師を売っていたり、おこしやぶっ切り飴《あめ》を《ひさ》いでいたりした。蠑螺《さざえ》や蛤《はまぐり》なども目についた。山門の....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
藻西太郎が模造品の店を開けるビビエン街に到着せり、此町の多く紳士貴婦人の粧飾品をげる事は兼てより知る所なれど、心に思いを包みて見渡すときは又|一入立派にして孰....
続黄梁」より 著者:田中貢太郎
しまった。 鬼はまた曾をおいたてて往って王を見た。王は曾が平生爵位を売り、名をぎ、法を枉げ、権勢を以て人の財産を奪いなどして得た所の金銭は幾何であるかという....
猿面冠者」より 著者:太宰治
月並みのロマンスを匂わせて置いてもよい。さて、このような境遇の男が、やがて来る自の生活のために、どうしても小説を書かねばいけなくなったとする。しかし、これも唐....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
どう見たか。 侍女一 近頃は、かんてらの灯の露店に、紅宝玉、緑宝玉と申して、貝をぐと承ります。 公子 お前たちの化粧の泡が、波に流れて渚に散った、あの貝が宝石....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
った。 宮の入口に、新しい石の鳥居の前に立った、白い幟の下に店を出して、そこにぐは何等のものぞ。 河豚の皮の水鉄砲。 蘆の軸に、黒斑の皮を小袋に巻いたの....
露肆」より 著者:泉鏡花
。 茶めし餡掛、一品料理、一番高い中空の赤行燈は、牛鍋の看板で、一山三銭二銭にぐ。蜜柑、林檎の水菓子屋が負けじと立てた高張も、人の目に着く手術であろう。 ....
上野」より 著者:永井荷風
フ可ク又能ク睡ル可シ。凡ソ人間ノ快楽ヤ浴酔睡ノ三字ニ如クハ無シ。一楼ニシテ三快ヲグ者ハ亦新繁昌中ノ一洗旧湯ナリ。」と言っている。 小説家春の家おぼろの当世書....
向嶋」より 著者:永井荷風
|慈姑《くわい》の串団子《くしだんご》を陳《つら》ね栄螺《さざえ》の壼焼などをも《ひさ》ぐ。百眼売《ひゃくまなこうり》つけ髭《ひげ》売|蝶※《ちょうちょう》売....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
く水草を逐うて移徙し、男は狩猟を主として傍ら各種の遊芸に従事し、女は美粧して婬をぐを業としていたらしい。しかるに鎌倉時代塵袋の頃になっては、その遊芸の方は分業....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
しがわざわざ廻り道までして、この店をたずねるのは古本の為《ため》ではなく、古本を《ひさ》ぐ亭主の人柄と、廓外《くるわそと》の裏町という情味との為である。 主....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
れを「うかれめ」と読ましております。耕作をせぬ女が生活して行く為には、自然と婬をぐことになるのは、やむをえなかった事でありましょう。すなわち浮かれ人や浮かれ女....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
うような技芸を演じて、人の耳目を楽しましめる。またその婦女は、粉粧をこらして淫をぐ。田も作らねば蚕も飼わず、国司の支配をも受けず、少しの課役をも負担せぬという....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
レメを『万葉集』には遊行女婦と書いてある。遊行女婦は生きんがために媚を呈し、婬をいだのであったが、しかもこれ「遊行」の文字の古く用いられた実例で、遊行上人の「....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
ができません。そこで気の利いたものは、遊芸を演じて米銭を貰う、あるいは婦人は婬をぐ、この輩が遊芸者や遊女などになるのです。遊芸者もまたもとは乞食の一種として、....