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鬼の念仏
「鬼の念仏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬼の念仏の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
にか切貼《きりば》りをするものはないかと、彼は近所の絵草紙屋へ行って探した末に、
鬼の念仏の一枚絵を買って来て貼り付けた。夜泣きの呪《まじな》いじゃあるまいしと、....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
ので、それから積り積ったのです。一々彫刻があります。浦島、秋の夜のきぬた、茄子、
鬼の念仏、枯枝に烏、払子、茶道具、去年今夜の詩、などのは中でも好きであったようで....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
桜狩りの趣向も、追々に窮屈になりこして、しかも無態な広告の看板や行列に妨げられ、
鬼の念仏お半長右衛門の花見姿は見ることもならず、相も変らぬは団子の横喰い茹玉子、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
それとも、敵に後ろを見せるのが癪だ、という反抗気分かも知れません。 「よしよし、
鬼の念仏だ、久しぶりで東照権現に参詣して行っても、罰《ばち》は当るまい」 こう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
版物なんだ」 「大津絵どすか」 「大津絵といえば、藤娘、ひょうたん鯰《なまず》、
鬼の念仏、弁慶、やっこ、矢の根、座頭《ざとう》、そんなようなものに限られていると....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
うしてションボリと文机のまえに坐っているところなんざ、まさに大津絵《おおつえ》の
鬼の念仏。……いつまでもじゃじゃばっていられずと、はやくお役御免を願って、初孫《....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
打水に濡れた道と軒の明りがところどころ。 針屋、そろばん屋、陶器屋、その隣には
鬼の念仏の絵看板、鉦と撞木をもって町の守り神のように立っている門は、大津絵をひさ....