鬼火[語句情報] » 鬼火

「鬼火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鬼火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
の古狐《ふるぎつね》が、瓦《かわら》の上、草の間に、ともすともなくともすという、鬼火のたぐいであるかもしれない。が、そのほかは、北は千本《せんぼん》、南の鳥羽《....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
海坊主、花和尚の大きな影が幕をはびこるのを張合いにして、がんばり入道、ずばい坊、鬼火、怪火、陰火の数々。月夜の白張、宙釣りの丸行燈、九本の蝋燭、四ツ目の提灯、蛇....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ばかり読み、あと大事に次の日へとっておく。 ◯時代社の中村さんが来宅、第一回の「鬼火族」の稿料を届けて下さる。創刊号はまた一月おくれて十一月からとなった由。 ◯....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
ただ幻に、その燈籠の様な蒼い影を見て、胸を離れて遠くへ行く、自分の身の魂か、導く鬼火かと思いましたが、ふと見ますと、前途にも、あれあれ、遥の下と思う処に、月が一....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
まりものにおどろいたことのないポコちゃん川上少年も、艇外をひゅうひゅうととびかう鬼火のような、いん石群には、すっかりきもっ玉をうばわれた形であった。 そのとき....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
浮いて、板ぐるみ、グイと傾いて、水の面にぴたりとついたと思うと、罔竜の頭、絵ける鬼火のごとき一条の脈が、竜の口からむくりと湧いて、水を一文字に、射て疾く、船に近....
古狢」より 著者:泉鏡花
、お藻代さんの、恍惚したその寝顔へ、蓋も飛んで、仰向けに、熱湯が、血ですか、蒼い鬼火でしょうか、玉をやけば紫でしょうか……ばっと煮えた湯気が立ったでしょう。……....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
重敷いて、薄り、白くなりました。この景色に舞台が換って、雪の下から鴛鴦の精霊が、鬼火をちらちらと燃しながら、すっと糶上ったようにね、お前さん……唯今の、その二人....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
にがっかりして、暫くそこに腰を下ろしたままであったが、それでもやがて闇の野に飛ぶ鬼火のように一人一人に散って行った。 音楽師は金を貰ったので再び楽器を手に取る....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
した。それは、とぼけた音楽でした。かわいらしい、豆粒のような小鬼どもは、ずきんに鬼火をつけて、広間のなかをおどりまわりました。こんなにみんないても、たれにも旅な....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
、未荘まで持ちこたえて来た。これこそ永久に忘られぬ狼の眼だ。臆病でいながら鋭く、鬼火のようにキラめく二つの眼は、遠くの方から彼の皮肉を刺し通すようでもあった。と....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
ち黒く頭上を蔽うて、破納屋の石臼も眼が窪み口が欠けて髑髏のように見え、曼珠沙華も鬼火に燃えて、四辺が真暗になったのは、眩く心地がしたからである。――いかに、いか....
妖怪研究」より 著者:井上円了
なさんとす。 第一種、すなわち外界に現ずるもの 幽霊、狐狸、犬神、天狗、鬼火、妖星、その他諸外界の妖怪 第二種、すなわち他人の媒介によりて行うもの ....
迷信解」より 著者:井上円了
らぬ。まず物理的妖怪中、人の最も多く奇怪とするものは怪火である。怪火とは、竜灯、鬼火、狐火、不知火のごとき、火のあるまじき所に火光を見る類を申すのじゃ。これにも....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
る原因 第三種は、内外両界相合して起こる原因 まず第一種の例を挙ぐるに、狐火、鬼火、蜃気楼、その他越後の七不思議とか称するの類にして、物理的または化学的の変化....