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鬼畜
「鬼畜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬼畜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅男」より 著者:海野十三
条理はたっているつもりで、悪いと思うどころか平然と殺人をやって悔いないとは、正に
鬼畜の類であった。 「まだ、やるのか」 「まだまだやっつける奴がいる。さしあたり....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
庄三郎の心持ちはそれを見ると和んで来た。親しみをさえ感じて来た。「悪人と云っても
鬼畜ではない。良心を消磨し尽くすことは容易のことでは出来ないと見える。……それに....
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
」 併し松太郎は嘲笑って益々自説を固執した。 「いやいや人間であろうとも乃至は
鬼畜であろうとも相手としては、同じ事じゃ! 不可抗力などとは卑怯な云い分……」 ....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
佗竜王、娑伽羅竜王、摩那斯竜王。竜神、竜女も、色には迷う験し候。外海小湖に泥土の
鬼畜、怯弱の微輩。馬蛤の穴へ落ちたりとも、空を翔けるは、まだ自在。これとても、御....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
とにして、ここまでたどりついたのである。さて、この先には何者がいるのであろうか。
鬼畜か悪魔か、とにかくすこしも油断はならない。望月大尉は、二号艇へ「警戒せよ」と....
「火星兵団」より 著者:海野十三
いことをやるか、その謎は、やがてはっきりするであろう。恐しい強盗殺人犯どころか、
鬼畜にもまして、火星人は冷たい心の持主なのだ!
下町の、とある横町の道ばたで、....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
た。さすがに霊界の天使達も、一時手を降すの術なく、覚えず眼を掩いて、この醜怪なる
鬼畜の舞踊から遠ざかった。それは実に無信仰以上の堕落であった。すべてが道徳を笑い....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、穏和を愛する性向の然らしむるところであるらしい。監督官庁の官僚や税務官吏が特に
鬼畜の性向をもつわけでなく、一般庶民と同じ日本人なのであろうが、どうも日本人とい....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
郎と久米八は、明白に双生児であり、二人はそうとは知らず、直助とお袖が堕ち込んだ、
鬼畜の道を辿りつつあるのだ。そう判ると、かすかな嫉妬を覚えたけれども、これまでの....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
を鶴見は目ざとくたどって、少しく不気味に思うこともある。どうかすると彼は神々にも
鬼畜にも、忽ちのうちに変貌する。常に分身であり、伴侶であり、かつまた警告者である....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
すことが出来ましたら、妾を秋の扇と捨て、澄江様を妾の代わりに……」 「何の彼如き
鬼畜の痴者に、妹を、妹を渡してなろうか?」 「そういう男でござります。そういう男....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
仕方については悔ゆべきところもないらしい日常茶飯事らしいから、言語道断、まったく
鬼畜の行為が身についているのである。法律がこれを罰しうるかどうかという問題などは....
「多神教」より 著者:泉鏡花
沢の弱腰を※と蹴る)汚らわしいぞ! 罰当り。 お沢 あ。(階を転び落つ。) 神職
鬼畜、人外、沙汰の限りの所業をいたす。 禰宜 いや何とも……この頃の三晩|四晩、....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
た。ことに、彼と仲よしだった隊長の、子ウイリーの死を思うとかっと燃えあがる憤怒。
鬼畜、頑是ない五歳の子まで殺さんでもいいだろう。おそらくそれは、平素恨みを抱く土....
「米」より 著者:犬田卯
さえあった。 「母を叩き出した。」全くそれはおせきの断行した、換言すれば実の娘の
鬼畜の行為であったろうが、はやく夫に死別して、持って生れたその百姓女には珍らしい....