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魅力
「魅力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魅力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
漂わせていた。それはこの庭の静寂に、何か日本《にほん》とは思われない、不可思議な
魅力《みりょく》を添えるようだった。
オルガンティノは寂しそうに、砂の赤い小径....
「少年」より 著者:芥川竜之介
た蟻は死んだ蟻ではない。それにも関《かかわ》らず死んだ蟻である。このくらい秘密の
魅力《みりょく》に富んだ、掴《つかま》え所のない問題はない。保吉は死を考える度に....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
安心し給え。少くとも諸君を毒することは絶対に芸術には不可能である。二千年来芸術の
魅力を理解せぬ諸君を毒することは。
忍従
忍従はロマンティックな卑屈....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
はソビエト連邦。これは社会主義国家の連合体であります。マルクス主義に対する世界の
魅力は失われましたが、二十年来の経験に基づき、特に第二次欧州戦争に乗じ、独特の活....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
しめるための必須条件である。 ○演出者の仕事の中で演技指導こそは最も決定的でかつ
魅力的なものだ。カッティングやコンティニュイティを人任せにする演出者はあっても、....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
。けれども彼女は、私がTと別れると同時にOと結んだ事に不服でした。彼女は私がOの
魅力にくらんで、彼女を裏切ったと考えたのです。無考えな結婚生活に手を焼いていなが....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ザルスの顔のベールをはずした途端に、あっと声を立てて、今まで彼に感じていた敬虔な
魅力から醒めると、事実がすべての赤裸な醜さのうちに暴露された。その客はまだ本当に....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
したときに、またさらに違った気持を見出しました。「独占」という事は私にはもう何の
魅力も持たないようになりました。吸収するだけのものを吸収し、与えるものを与えて、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
もあった。彼女の服は昔風なところに最新流行をまじえたもので、それがまことに彼女の
魅力をしたたるばかりにしていた。彼女は、祖母の祖母がオランダのザールダムから持っ....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
で問題にもしていなかつたのであるが、何度も会ううちあの平凡きわまる顔が実は無限の
魅力を蔵していることに気がつきはじめた。またしても引合いに出すが、監督協会の他の....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
のに思えます。春信でも英之でも歌麿でも、どうもその肉筆物は錦絵で見るような、あの
魅力がないようです。やはり浮世絵画家の筆は錦絵の上で賞玩すべきものだと私は思いま....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
だけに途中興味が折々緩み勝ちになることはあるが、実際そこで投げ出される不可解さの
魅力は素晴らしく、最後の解決を見ずに放棄するというようなことは、私の場合では先ず....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
韻情調の観るべきものを必要とする。すなわち人を引いて彼岸の理想境に入らしむる底の
魅力がなくてはならぬのである。しかし芸術の原理を功利的に見る一派がある、その説に....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
え。 君はそこのシュテファン寺の塔から断じて眼を離さぬというのかね? 旅は君に
魅力を持っていないかね? ライン河はもう二度と見まいという気かね?――ローレから....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
てこんなふうに打ちのめされた今日、フォッシュ元帥のこの言葉は素人には恐らく大きな
魅力を失ったであろうが、この中に含むある真理はわれらも充分に玩味すべきである。伊....