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魔法瓶
「魔法瓶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魔法瓶の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鉄鎚」より 著者:夢野久作
度で生活状態を頽廃させて行きつつある……という叔父の心理状態がカクテールを入れた
魔法瓶の栓を抜く刹那《せつな》の憂鬱を極めた表情を見ただけでも明らかに察しられる....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
屋を命じた。中禿の温厚らしい支配人は、叮嚀に分けた頭を叮嚀に下げて、紅茶を入れた
魔法瓶を手ずから提げて来て最上階の見事な部屋に案内した。さながらに映画スターの私....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
た。僕は本沢温泉の方は一度歩いたことはあるが、この道は初めてなので心配していた。
魔法瓶に湯を入れてもらって出発し、だいぶ奥まで木を引き出す馬の歩いた跡を伝う。左....
「焦点を合せる」より 著者:夢野久作
んだよ。まあ聞き給え……。 ……オーイ……這入れえ……。 ……ヤッ来た来た。
魔法瓶に入れて来たな。ボン州の癖に気が利いているじゃねえか。このウイスキーは誰の....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
く小さい胸をいためて、考えていたが、やがて思いついたのは、今沸かしたコーヒーを、
魔法瓶の中に入れて、司令室にいる艇長のところへ持っていくことだった。 「ああ、そ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
のサロンや別荘のほか、どんな会へも絶対に出てこない。やむをえないお茶の会などには
魔法瓶に水を詰めてお伴がついてゆく。それがまた蒸溜水なんだから知らない先方は気を....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
くなくとも、表面はそんなふうに見えた。あわてふためく芳衛さんやトクさんを差図して
魔法瓶《テルモス》に熱い紅茶を詰めさせ、厚い毛の下着とブランデーをルックザックに....
「雪の十勝」より 著者:中谷宇吉郎
心したことは、この老人は出来るだけ文明の利器を利用しようとつとめることであった。
魔法瓶だの気圧計だのというものには特別の興味を持ち、かつそれを利用したがるのであ....