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「魔風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

魔風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
この奇怪な男の警告を一概に笑って聞き流すわけにも行かなかったが、そうした恐ろしい魔風を運び出して来るらしい雲の影はどこにも見えないので、かれらはやはり油断してい....
蒲団」より 著者:田山花袋
送った。基督教の女学校は他の女学校に比して、文学に対して総て自由だ。その頃こそ「魔風恋風」や「金色夜叉」などを読んではならんとの規定も出ていたが、文部省で干渉し....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
、三十三年大阪毎日新聞に、「己が罪」を書いて世の子女を泣かせ、 小杉天外は、「魔風恋風」を三十六年読売新聞に連載し、大倉桃郎は、「琵琶歌」を書いた。 同時に....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ンツ、こずえ木の葉のさらさらさら、チャン、チャン、チャンチャンラン、チャンラン、魔風とともに光邦が、襟がみつかんで……おほほ、ははは、ちゃっちゃっ、ちゃっ。」 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
締め切った入口に札がかけてある。 「長兵衛小屋 大菩薩峠ノ道ヲ通ル旅ノ人、往々魔風ニ苦シメラルルコトアリ、依ツテココニ茅屋ヲ造リ報謝ノ意ヲ表スルモノナリ、貴賤....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のです。いや、拙者が現われたのではなく、この短笛――この一管の曲者《くせもの》が魔風《まかぜ》を吹きこんでしまいました」 関守は手をのべて、竜之助の下に置いた....
海水浴」より 著者:寺田寅彦
姿が当時の大学生には世にもモダーンなシックなものに見えたのであろう、小杉天外の『魔風恋風』が若い人々の世界を風靡していた時代のことである。 大正の初年頃|外房....
立札」より 著者:豊島与志雄
い、或は流賊ともいいますが、とにかく完全に武装した強力な一隊の軍勢が、村々町々を魔風の如く席捲しつつ、今明日にもこの町に迫って来るとのことでありました。そのため....
紫大納言」より 著者:坂口安吾
には、貴賤富貴、老幼男女の選り好みなく斬り伏せられているのであった。そのさまは、魔風の走るにもみえ、人々は怖れ戦いて、夕闇のせまる時刻になると、都大路もすでに通....
梟雄」より 著者:坂口安吾
の巧者なことに至っては対する者がただ舌をまいて引き退るばかりで凡人の近づきがたい魔風があった。鋭すぎたのである。 同門の小坊主どもは法蓮房に引き廻されて快く思....
生前身後の事」より 著者:中里介山
欠乏していたのである、というのは、不如帰《ほととぎす》でもなし、乳姉妹でもなし、魔風恋風でもなし、新派のやるべきものはやり尽して仝《おな》じ型で鼻についてしまっ....
」より 著者:岡本綺堂
を取直した。久助は固唾をのんだ。鳥は次第に舞い下がってきて、静かな夜の空に一種の魔風を起すような大きい羽音は、だれの耳にも、もうはっきりと聞えるようになった。い....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
、結び草履の足下を小刻みに近寄った。 この途端、青嵐というには余りに凄かった。魔風と云おうか、悪風と去おうか、突如として黒姫おろしが吹荒んだ。それに巻上げられ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
千年もいにしえの夜明け、明星の光のなかに真理を認識したのであった。) 古城依怪、魔風毒霧幾千年。 (古城は昔のままに恒川のほとりにたち、聞くところでは如来が法を....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
す。 まだ人間の見たことのない物を御覧に入れます。 ファウスト ふん。悪魔風情が何を見せる積やら。 向上の道にいそしむ人間の霊が 君なんぞに分かった例が....