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魚市場
「魚市場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魚市場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
非常に平凡化しているのは事実である。 記者は少々落胆の気味で、今度築地に出来た
魚市場に行って見ると、居た居た、鬚《ひげ》を皮の下まですり込んで、肉に喰い込むよ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
笑って魚をうけとると、賞品のかわりに番号ふだをくれた。 スミス警部のまわりは、
魚市場のようになってきた。ボーイが三人がかりでそれを整理すると、その向うに三人の....
「河明り」より 著者:岡本かの子
とか、昔から決っているうちである。そうでなければ各停車場の食堂か、駅前の旅籠屋や
魚市場の界隈の小料理屋である。けれども女二人ではちょっと困る。私たちは寒気の冴え....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
歩した。奥に松山を控えているだけこの港の繁盛は格別で、分けても朝は魚市が立つので
魚市場の近傍の雑踏は非常なものであった。大空は名残なく晴れて朝日|麗かに輝き、光....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
いてあった。それは市会議員の選挙に関するもので、その人選は新吉の実家も中に含んで
魚市場全体の利害に影響があった。 新吉の留守中両親も歿くなったあとの店を一人で....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
な声で、 「やあ、すずの兵隊が。」といいました。 おさかなは、つかまえられて、
魚市場へ売られて、買われて、台所へはこばれて、料理番の女中が大きなほうちょうで、....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
の曲った根性をたたきなおすには、そこへ泊めてもらうに限る」 こんなわけで、私は
魚市場から段丘を登ったところにある烏賊虎さんの二階に五日間泊めてもらった。私は、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
は屈指の漁港、焼津だの三崎についで相当の人口をもつ漁師街がある。私は去年は早朝に
魚市場へ散歩に行くのが習慣だったから、伊東の水揚げはずいぶん見たが、とても三陸の....
「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
派に押えの利いた甲張りになっている。そのほか駅の構内で怒鳴りまわる貨物仲仕の声、
魚市場の問屋のセリ声、物売の声、下足番の声、又は狂い飛ぶ火花と、轟々たる機械の大....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
見えるのも可笑い。どの店のも声を揃えて、 「活きとるぞ、活きとるぞウ。」 この
魚市場に近い、本願寺別院―末寺と称える大道場へ、山から、里から、泊りがけに参詣す....
「鰻の話」より 著者:北大路魯山人
うようなお国びいきもあるし、土地土地の自慢話も聞かされるが、東京の魚河岸、京阪の
魚市場に代表的なものがある。素人ではうなぎの良否の判別は困難だが、うなぎ屋は商売....
「ハワイの食用蛙」より 著者:北大路魯山人
シスコでは、出迎えに来てくれたひとに連れて行かれたグロットというイタリア料理店。
魚市場の近くにあったので、これはうまいだろうと思った通り、ここの伊勢えびは日本の....
「洗いづくりの美味さ」より 著者:北大路魯山人
らない。 元来、洗いづくりは、生きた魚でなくては駄目なものである。ところが京の
魚市場はもちろん大阪の市場にも、東京のそれのような生簀の設備がない。あっても不完....
「若狭春鯖のなれずし」より 著者:北大路魯山人
たしている。ところが今日では、北海道ものもあれば伊勢ものもあるというわけで、小浜
魚市場における魚類の七、八割は他国もので満たされている始末、現に私の行ったときな....
「料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
るが、こんな大きなたいは見掛け倒しで、いずれにしても美味いわけにはいかない。また
魚市場で生かしてあるたいは、素人目をよろこばせて、生きているよりよいたいはないよ....