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「魚肉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

魚肉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:岡本かの子
な白い身の魚の鮨が握り出された。 母親はまず最初の試みに注意深く色と生臭の無い魚肉を選んだらしい。それは鯛と比良目であった。 子供は続けて喰べた。母親が握っ....
俊寛」より 著者:菊池寛
孤島生活の惨苦が、ひしひしと迫ってきた。毎日のように、水に浸した乾飯や、生乾きの魚肉のあぶったものなどを口にする苦しみが、骨身にこたえてきた。彼らは、そうした苦....
海底大陸」より 著者:海野十三
れの部屋で、じぶんたちの仲間が目の前でとったサケを料理のさらの中に見出した。その魚肉の上には、つまようじにつけた小さな旗がそえてあった。その旗には字が書いてあっ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ると、鱶はこんな物を呑むべく余りに大きい口をあいて、厨から投げあたえる食い残りの魚肉を猟っていた。私の歯はそのまま千尋の底へ沈んで行ったらしい。わたしはまだ暮れ....
わが町」より 著者:織田作之助
一人当り一ポンド四分ノ三という約束の量も疑わしい。 副食物は牛肉又は豚肉半斤、魚肉半斤、玉葱又はその他の野菜若干量という約束のところを、二三尾の小鰯に、十日に....
海底都市」より 著者:海野十三
むよりは、おいしい料理をたべることを好むだろう。魚がたべたくて仕様がないときには魚肉が持っている蛋白質《たんぱくしつ》やビタミンのAやDが身体に必要な状態にある....
雁坂越」より 著者:幸田露伴
疵ではあるが松葉でも散らしたように微疵が顔へつく。そこへ塩気がつく、腥気がつく、魚肉が迸裂て飛んで額際にへばり着いているという始末、いやはや眼も当てられない可厭....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
っているのであろう? 錫製の椀には獣肉が盛られ、南京産らしい陶器の皿には、野菜と魚肉とが盛られてある。 そういう器類を前にして、坐っているお紅の姿というものは....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
からは私は急に心強くなって生活にも不安が伴わなくなった。菜食人種の私にとっては、魚肉や獣肉の食われないということもさして苦痛とは思われない――このように私が果樹....
はなしの話」より 著者:岡本綺堂
と、鱶はこんな物を呑むべくあまりに大きい口をあいて、厨から投げあたえる食い残りの魚肉を猟っていた。私の歯はそのまま千尋の底へ沈んで行ったらしい。わたしはまだ暮れ....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
に「日の本」と云うのがあるとある。彼らは「形体夜叉の如く、変化無窮なり。人倫禽獣魚肉を食として、五穀の農耕を知らず、九訳を重ぬと雖も、語話を通じ難し」とあって、....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
名人芸があるとすれば、これは生得で主人から教えてもらったものではあるまい。それで魚肉を薄く切る陋習が今に残っているものと思う。 およそ先入観とは恐ろしいもので....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
あります。そこに信念生活の妙味があるのであります。 料理通の話を聴きますと、「魚肉などで味の深い個所は、魚が生存中、よく使った体の部分にある。例えば鰭の附根の....
わが町」より 著者:織田作之助
一日一人当り一|封度四分ノ三という約束の量も疑わしい。副食物は牛肉又は豚肉半斤、魚肉半斤、玉葱又は其の他の野菜若干量という約束のところを、二三尾の小鰯に、十日に....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
うのが二首あって、一つは漁師の歌、一つは狩人の歌を収めてあるのである。彼らは獣肉魚肉を里人に供給し、無条件に食を乞うのではない。しかし元来農業を以て本位とする我....