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鳥獣
「鳥獣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鳥獣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
出して、独りでその音《ね》を楽しんでいました。するとまた不思議なことには、どんな
鳥獣《とりけもの》や草木《くさき》でも、笛の面白さはわかるのでしょう。髪長彦がそ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
必ず一人ずつは屍骸《しがい》になった。彼はその屍骸から奪った武器や、矢先にかけた
鳥獣を時々部落へ持って帰った。
その内に彼の武勇の名は、益々多くの敵味方を部落....
「富士」より 著者:岡本かの子
の姿に遇わない。弓矢を提《たずさ》えて来た弟は、郷国《くに》の常陸には見受けない
鳥獣を猟ってその珍しさに日の過ぐるのを忘れていたが、それも飽きていうようになった....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
外界と自己との間には無機的な因縁があるばかりだから。私は石から、せめては草木なり
鳥獣になり進んで行きたいと希う。この欲求の緊張は私を駆って更に異った生活の相を選....
「地球盗難」より 著者:海野十三
何たる驚異、ああ何たる無惨! 隣りの檻の中に収容せられていたのは、昆虫にも非ず、
鳥獣にも非ず、実に実に万物の霊長たる人間が入っていたのである。それは赤裸の、大き....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
た、王力奴なるものは、五千銭をついやして胸から腹へかけて一面に山水、邸宅、草木、
鳥獣のたぐいを精細に彫らせていた。 かれらも無論に撃ち殺されたのである。その以....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
事を言うまい、彼岸は過ぎたぞ。――いや、奥方様、この姥が件の舌にて舐めますると、
鳥獣も人間も、とろとろと消えて骨ばかりになりますわ。……そりゃこそ、申さぬことで....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
と一所になろう。婆さん、媒妁人は頼んだよ。」 迷信の深い小山夫人は、その後永く
鳥獣の肉と茶断をして、判事の無事を祈っている。蓋し当時、夫婦を呪詛するという捨台....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
前に教えらるるようになったんだから、うかつに聞いていては罰があたります。人間も、
鳥獣も草木も、昆虫類も、皆形こそ変っていてもおんなじほどのものだということを。 ....
「科学時潮」より 著者:海野十三
鏡の力を借りて観測した。白い蒸気のようなものが飛散している。附近の草木は枯死し、
鳥獣の死屍も累々たるのが見えた。不図、死の谷へ下りようという峠のあたりに人影が見....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ぎが凄じい、男を呪詛うて、責殺そうとする奴が。 お沢 あの、人に見つかりますか、
鳥獣にも攫われます。故障が出来そうでなりません。それで……身につけて出ましたので....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
に口早にまた言った。 「さあ早う。猶予している場合ではござらぬ。お身たちは狩場の
鳥獣じゃ。狩人に見付けられたら何とせらるる。さ、早う。」 こう言うところへ、大....
「迷信解」より 著者:井上円了
ると申すことじゃ。「神代の巻」に、「大己貴命が少彦名命と力をあわせ、心を一にして
鳥獣昆虫の災害をはらわんために、すなわちその禁厭の法を定めたり」とある。また、古....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
実上存在しない。領主は百姓どもに逐われて国外に走った。領主の森は荒されて、そこの
鳥獣は退治された。封建の課税はもう払わない。しかるに革命の指導者等は国民議会の時....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、野菜畑、果樹園を置き、次に穀物畑、葡萄畑、次に牧場、最後に小さな灌木の密林(野
鳥獣を棲息させて、時折りこれを捕ったり、家具を作る木材を得る)という順に置いて、....