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「鳩首〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鳩首の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
畜犬談」より 著者:太宰治
めた。これで用意はできた。家内は少なからず興奮していた。私たち鬼夫婦は、その夜、鳩首《きゅうしゅ》して小声で相談した。 翌《あく》る朝、四時に私は起きた。目覚....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
進の陰気な屋敷。むろんのことに、敬四郎がもうひと足先に駆けつけ、配下の者を集めも鳩首謀議《きゅうしゅぼうぎ》をこらしながら、出入り禁止の厳重な見まわりをしていま....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
、密かに警官刑事の非常召集が行わるる一方、各首脳部の往来甚しく、総監室に集合して鳩首擬議中であったが、同三時半頃に至り、某国大使館に趣きたる警視総監|高星威信子....
旅愁」より 著者:横光利一
どろいて棚に近よった。すると東野は自分の財産の主要なものは硯だけだと云って笑い、鳩首の彫刻のある蒼黒い硯を出して指先で撫でながら、これが眉子だと訓えた。そして、....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
な乱暴なむごい勝負がいやになるに違いない、これは何でも嫁をもらってやる事です、と鳩首して眼を光らせてうなずき合い、四方に手廻しして同じ讃岐の国の大地主の長女、こ....
暗号の役割」より 著者:海野十三
嗅ぐようにして、しきりに何かを探し始めた。 彼らは一時間ほど探してから、三人|鳩首して首をかしげ、晴れない顔付のままで公園から出ていった。 当夜、袋探偵が拾....
獏鸚」より 著者:海野十三
意なのは黄血社の連中だった。 ダムダム珍は、例の巣窟に党員中の智恵者を集めて、鳩首協議を重ねていた。秘報によると、それは暁団の不在に乗じて、警戒員の隙を窺い、....
人造人間事件」より 著者:海野十三
ことで有名だった。 帆村は、竹田博士の死体をちょっと覗いていただけで、間もなく鳩首している係官の傍を離れた。そして彼は、室内を改めてズーッと見廻したのであった....
丹下左膳」より 著者:林不忘
といっているのは丹下左膳の声らしいが、あとは小声に変わって聞こえなくなった。鳩首凝議《きゅうしゅぎょうぎ》――とみえて、にわかにヒッソリとした静けさ。 突....
魔像」より 著者:林不忘
だ」 「そうだ。だが、上司へはもう聞えておる。老中、若年寄、大目附など、寄りより鳩首凝議《きゅうしゅぎょうぎ》しておるとのことじゃ」 「ふふむ。何を協議しておる....
魔都」より 著者:久生十蘭
告されて以来、内務外務両大臣、警保局長、総督警視総監の四人が内大臣官邸に集まって鳩首謀議の末、急遽自殺の状況を整備してしまったものと思われる。 真名古は今その....
外務大臣の死」より 著者:小酒井不木
のだという事実をたしかめる外、何の得るところがなかった。警視総監は首相及び内相と鳩首して、形式的にでも、来賓の身体検査を行うか否かを相談したが、事が外交の機微に....
恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
ある日、ブロンクス区探偵局の主任プライスがヘララ事件に就て、部下の探偵たちと、鳩首協議していると、捜査に出ていた一人の部下が、あわただしく駈け込んで来た。 「....
怪談綺談」より 著者:小酒井不木
動かして下さるか、さもなければ私達はやめさせて頂くと言いだした。そこで幹部たちは鳩首合議の結果模造品を作って置き換え、本物を地下室へ入れることにした。それ以後祟....
なりひら小僧」より 著者:山中貞雄
事を話す。 よしッ、と決心したなりひら、 山左、左膳を枕元に呼び、 五人が鳩首、相談を開く。 (F・O) ○=(F・I)通り 四ツ角 例の乗物が行く。側....