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鳴き声
「鳴き声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鳴き声の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
弋し、家鴨の船隊をまもっていた。七面鳥の連隊は庭で鳴きあるき、ほろほろ鳥は、その
鳴き声にぷりぷりして、不機嫌な女房連のように気むずかしげに不満の叫びをあげていた....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ティノに、勇気と忍耐とを御授け下さい。――」
その時ふとオルガンティノは、鶏の
鳴き声を聞いたように思った。が、それには注意もせず、さらにこう祈祷の言葉を続けた....
「白」より 著者:芥川竜之介
ました。
その途端《とたん》に罠が飛んだのでしょう。続けさまにけたたましい黒の
鳴き声が聞えました。しかし白は引き返すどころか、足を止めるけしきもありません。ぬ....
「或る女」より 著者:有島武郎
春の夜はただ、事もなくしめやかにふけて行った。遠くから聞こえて来る蛙《かわず》の
鳴き声のほかには、日勝《にっしょう》様の森あたりでなくらしい梟《ふくろう》の声が....
「火事とポチ」より 著者:有島武郎
ポチの
鳴き声でぼくは目がさめた。
ねむたくてたまらなかったから、うるさいなとその鳴き....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
えたと思うと、放れ馬が行く手に走り出て道のまん中にたちふさがって鳴きました。その
鳴き声に応ずる声がまた森の四方にひびきわたって、大地はゆるぎ、枝はふるい、石は飛....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
、六絃琴や、竪琴で音楽が始まると、マリーとマルタの家はまるで蜂や、蟋蟀や、小鳥の
鳴き声で掩われてしまったように賑やかになった。 二 客の一人がふとした粗相で....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
分の居ることを発見し、驚愕|譬えようがないといった風に慌てて枝を離れて、一声高く
鳴き声を山中の気に顫わして矢の如く飛び去ってしまう。彼は鳥類の中でかなり臆病なた....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
引出し横町、取手屋の鐶兵衛とて、工面のいい馴染に逢って、ふもとの山寺に詣でて鹿の
鳴き声を聞いた処…… ……と思うと、ふとここで泊まりたくなった。停車場を、もう....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
しきりにねぶりまわしているなどは、いかにも哀れに思われた。牡牛のうめき声、子牛の
鳴き声等あい混じてにぎやかである。いずれもいずれも最後の飼葉としていま当てがわれ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。 (牧草地の草は暖かく、春の晴天をみせて、牛馬は遊ぶにうんだかのように日ぐれに
鳴き声をあげる。威の海も蘇の山もたちまちに雲にとざされて、汽車は雨のなかを英国の....
「迷信解」より 著者:井上円了
、家を出でて途中、葬式に会すれば不吉なりとて自宅へ戻り、再び出直し、あるいは烏の
鳴き声が悪いとて早く家に帰り、不吉の日に外に出でたるときは、帰りて早速その着物ま....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
とを申しますが、烏や犬が人の死を知るべき理由はありません。しからば、なぜ烏や犬の
鳴き声が人の死に関係を有しておるかと申しますると、それはちょうど人の死するときに....
「不周山」より 著者:井上紅梅
漾えているのが見える。それは、彼女が先ほど聴き慣れていた「オギア、オギア」という
鳴き声とは、よほど違っているから、これも一種の啼き声だとは知らない。 彼女はす....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
まる大きい影が、匍いのぼっているのだった。 「キ、キ、キ、キキキッ」 ああ厭な
鳴き声だ。 ホト、ホトと、入口の重い扉の叩かれる音。二人は、顔を見合わせた。 ....