»
鶉
「鶉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鶉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
らくび》にかじりついて、どこまでも高粱の中を走って行った。その勢に驚いて、時々｜
鶉《うずら》の群《むれ》が慌しくそこここから飛び立ったが、馬は元よりそんな事には....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
高官にのぼった。妻は数人の子女を儲けて夫婦むつまじく暮らした。（同上） 捕
鶉の児 平輿の南、凾頭村の張老というのは
鶉を捕るのを業としていたので、世間から....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
はッ、若いものの言う事は極っておる。――奥方、気にせまい。いずれそりゃ、田鼠化為
鶉、雀入海中為蛤、とあってな、召つかいから奥方になる。――老人田舎もののしょうが....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
なと、可愛い可愛い女房はんに、沢山芝居を見せたい心や。またな、その心を汲取って、
鶉へ嬉々お帰りやした、貴女の優しい、仇気ない、可愛らしさも身に染みて。…… 私....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
二 ――われらがこの家を出たる時、日はいまだ昇らざりき。われらは
鶉を猟らんがために、手に手に散弾銃をたずさえて、ただ一頭の犬をひけり。 最もよ....
「売春婦リゼット」より 著者:岡本かの子
が始めて彼に捉えられてサン・ラザールの館――即ち牢屋へ送り込まれるときには生鳥の
鶉のように大事にされた。真に猟を愛する猟人は獲ものを残酷に扱うものではない。そし....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
たまう。場内の光景は見｜馴れて明に覚えたり。 土間、引船、桟敷などいうべきを、
鶉、出
鶉、坪、追込など称えたり。舞台も、花道も芝居のごとくに出来たり。人数一千は....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
いとこう遣りさえすりゃ、あい、鷹化して鳩となり、傘変わって助六となり、田鼠化して
鶉となり、真鍮変じて銀となるッ。」 「雀入海中為蛤か。」と、立合の中から声を懸け....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
処、ちと稗蒔染みた考えで、深山大沢でない処は卑怯だけれど、鯨より小鮒です、白鷺、
鶉、鷭、鶺鴒、皆な我々と知己のようで、閑古鳥よりは可懐い。 山、海、湖などがも....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
依って作られたもので、これが今日｜子育馬として同地方に伝わったものである。日向の
鶉車というのは朝鮮の一帰化人が一百歳の高齢に達した喜びを現わすために作ったのが、....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
それからこの間、『耽奇漫録』から模したのですが、日向国高鍋の観音の市に売るという
鶉車の玩具や、また筑後柳河で作る雉子車、この種の物は形が古雅で、無器用な処に面白....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
作った。」 それから、終りには、 「近頃は漁猟とをし、ゼネバの原にてたくさんの
鶉をとり、ローン河にては鱒を漁った。」 などとある。 かくファラデーが、辛棒出....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
静かな場所である。小川が滑るように流れそのせせらぎは人を眠りにいざない、ときたま
鶉が鳴いたり、啄木鳥の木を叩く音が聞えるが、あたりに漲ぎる静寂を破る響はそれくら....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
ったが、落穂のないのは知れているのに、跫音にも、けたたましく驚かさるるのは、草の
鶉よりもなお果敢ない。 詮方なさに信心をはじめた。世に人にたすけのない時、源氏....
「古事記」より 著者:太安万侶
ようでございます。 天皇のお歌いになりました御歌は、 宮廷に仕える人々は、
鶉《うずら》のように頭巾《ひれ》を懸けて、 鶺鴒《せきれい》のように尾を振り合つ....