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鶴の子
「鶴の子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鶴の子の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の父」より 著者:堺利彦
し私はまた、深く父の寛大に感じていることがある。ある時、私の家に東京の親類から「
鶴の子」という結構な菓子の箱が送られて来た。一つだけ貰って食った時、おそろしくう....
「独身」より 著者:森鴎外
って来させて、台所で煮させて、二人に酒を出した。この家では茶を煮るときは、名物の
鶴の子より旨いというので、焼芋を買わせる。常磐橋の辻から、京町へ曲がる角に釜を据....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
桶に浮く丸き氷や水ぬるむ 子鴉や苗代水の羽づくろひ 春寒の白粉解くや掌 梅ちりて
鶴の子寒き二月かな 永き日や花の初瀬の堂めぐり 伐り出す木曾の檜の日永かな 寒食....
「鶴の笛」より 著者:林芙美子
いものをおびやかしては、少しのたべものもとりあげて強いものがいばっているのです。
鶴の子供たちも、自然に気持がすさんで、おとなの悪いところばかりまねるようになって....
「鶏」より 著者:森鴎外
茄子ばかり食っている。酒はまるで呑まない。菓子は一度買って来いと云われて、名物の
鶴の子を買って来た処が、「まずいなあ」と云いながら皆平げてしまって、それきり買っ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
《よろよろ》と椅子の方へ倒れかかった。加十、失神しなければよいが。
六、「
鶴の子石鹸」の事
並に博士の怪弁の事
新玉の年たちかえる初春の朝、大....
「日記」より 著者:宮本百合子
集を買ったが、もうおそくなったので、中通りの古道具屋へ行って見る。と、白い小さい
鶴の子の香合があった。丸い、素朴な、こっくりとした陶器の仕上げを見て居ると、芸術....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
けれど、まったく真に迫っている。姉さん、ほんとうの事を聞かしてくれないかね。この
鶴の子饅頭は。」 「あら、ほんとうですってば。」 片手を松葉に、 「だって、自....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
円形で中程に指で窪みを附けたものであるという。東京でも婚姻の祝に配る鳥の子または
鶴の子というのが、一部分是と似ている。つまりそれぞれの機会に対して特殊の形という....