麗容[語句情報] » 麗容

「麗容〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麗容の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
若い時高名の女嫌いだったが後翻然として改宗し、大好きとなったは初めてパンカステの麗容に目が眩《くら》んでからだ。パ、それより王の最愛の妾となり、三千寵幸一身に集....
源氏物語」より 著者:紫式部
中の君の姿を大姫君はながめているだけで人生の悲しみも皆忘れてしまう気がするほどな麗容だった。姫君はすべて思うとおりな気がして、結婚して良人に幻滅を覚えさせること....
月世界競争探検」より 著者:押川春浪
すがら、夜は夜もすがら父の身を配慮いて泣き明かせるほどにて、そのあまり花をも欺く麗容もあたら夜半の嵐に散り失せぬべきほどの容体となりぬ。その様を黙視するに忍びず....
岩魚」より 著者:佐藤垢石
ように浮かせ、あまたの魚類のうちで岩魚は、まれに見るおしゃれであるのである。その麗容な岩魚の泳ぐ大きな姿を、晩秋の水の澄んだ真昼に、ときどき村人が淵の中層に見る....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
太鼓はもちろんであるが、婦芸一般に精をだし、書を読むことも人後に落ちない。そして麗容|薔薇を欺くというのであるから、大したものである。 翌朝、小みどりは庭下駄....
水の遍路」より 著者:佐藤垢石
大きな鮎が、友釣り竿を引き絞るようにして掛かってくる。その支流の破間川の鮎は一層麗容に恵まれている。 信濃国もいい。戸隠の谷から出て長野の傍らで信濃川へ注ぐ裾....