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麦刈
「麦刈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
麦刈の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薤露行」より 著者:夏目漱石
う。鮮《あざ》やかに写る羽の色に日の色さえもそのままである。 シャロットの野に
麦刈る男、麦打つ女の歌にやあらん、谷を渡り水を渡りて、幽《かす》かなる音の高き台....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
ぬ程の苦《くるしみ》をいたしました。農家の女の労苦《つらさ》はどれ程でしょう――
麦刈――田の草取、それから思えば荒井様の御奉公は楽すぎて、毎日遊んで暮すようなも....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
ることなどもあった。 農繁休暇はなおしばし続いた。一週間で授業を始めてみたが、
麦刈り養蚕田植えなどがまだすっかり終わらぬので、出席生徒の数は三分の一にも満たな....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
うほどいよいよ長き日一日のさすがに暮らせば暮らされて、はや一月あまりたちたれば、
麦刈り済みて山百合咲くころとなりぬ。過ぐる日の喀血に、一たびは気落ちしが、幸いに....
「蟹の怪」より 著者:田中貢太郎
は附近にいる人びとに聞いてみたが、何人もお種を見かけたという者がなかった。母親は
麦刈に往っている舅と長男に知らし、それからむこうの谷へ草除りに往っている父親にも....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
。私たちの言い合っている言葉は、お互に意味が通じないのでした。 召使たちはまた
麦刈に取りかゝりましたが、主人はポケットから、ハンカチを取り出し、二つ折りにして....
「お父さん」より 著者:林芙美子
んが二人見に来ていました。 一度ぜひこちらにもお出で下さい。 このごろ、私は
麦刈りに行きます。うちでも少し麦をつくっていますから、粉になったら少しですが持っ....
「猫吉親方」より 著者:楠山正雄
まずこういうやり方で、猫吉|親方は、いつも馬車の先に立ってあるいて行っては、
麦刈り、草刈りをしている男とみると、おなじようなことをいって、おどしました。 「....
「おりき」より 著者:三好十郎
ばあさんは?(喜びながら火のそばに腰をおろす) 女 (麦畑の方へ眼をやって)又、
麦刈って―― 青年 (女の注いで出す茶碗を受けて)すみません。(つづけさまに二三....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ッコウ鳥はもと悪い継母であった。どうかして継子を苦しめようと思って、ある日山畠へ
麦刈に行っている処へ、子供が弁当を持って来ると、上へ登れば下の方に行き、降りて来....