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「麺棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麺棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
、この身上《しんしょう》は譲られないと言うんじゃないか」 剛情なお島は、到頭|麺棒《めんぼう》で撲《なぐ》られたり足蹴《あしげ》にされたりするまでに、養父の怒....
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
タッフィの家へいったらば、タッフィはいなかった。 タッフィがやってきて、こんどは麺棒《めんぼう》ぬゥすんだ。 タッフィの家へいったらば、タッフィはねていた。 そ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
子を取って鍔《つば》と鍔とを両側から圧《お》し潰《つぶ》して見せる。潰れた帽子は麺棒《めんぼう》で延《の》した蕎麦《そば》のように平たくなる。それを片端から蓆《....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
/\睨合の姿となった。或日巳代吉は手頃の棒を押取って親分に打ってかゝった。親分も麺棒をもって渡り合った。然し血気の怒に任する巳代吉の勢鋭く、親分は右の手首を打折....
長崎の印象」より 著者:宮本百合子
いか」それこそ素敵だ! Yは、卓越したパイ焼職人のように、上手に地図と時間表とを麺棒に使い、貧弱な旅費の捏粉を巧に長崎まで延して来たのであった。 宿を出、両側....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ばらぼね》の立った胸を出して、大肌《おおはだ》ぬぎで、真暗《まっくら》なところに麺棒《めんぼう》をもってこねた粉をのばしていると、傍に大|釜《がま》があって白い....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
なわち客に接するのを面倒がり、あるいは仕入れのことを念頭におかなくなる。ただ終日麺棒を握って粉と砂糖にまみれ、そして月々の給金を貰って満足するようになるが、従来....
食指談」より 著者:佐藤垢石
赤城の中腹室沢の金子豊君から贈って貰った秋蕎麥は、近年まれにおいしかった。老妻が麺棒を握って額から汗を流している間に、私は疎開のとき東京から持ってきた霞網を麥田....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ろに抜け、約四尺ばかりの丸棒をしのばせていることが分った。 その棒も、そこらの麺棒やしん張棒を、有り合うまま、引っ抱えて来たものとは違い、一種の武器としての光....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
」 いった途端に、 「口をきいてはならん」 と、二人の刑吏が間にはいって長い麺棒みたいな樫の棒で、男女を隔てた。 沢庵のそばにいた頭立った役人は、その時、....