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麻
「麻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
麻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
ら、炭酸水《たんさんすい》のコップを片手に詩人のダンチェンコと話していた。あの亜
麻色《あまいろ》の髪の毛をした盲目《もうもく》詩人のダンチェンコとである。
「こ....
「父」より 著者:芥川竜之介
、自分のように、紺のヘルの制服を着て、外套《がいとう》を巻いて左の肩からかけて、
麻のゲエトルをはいて、腰に弁当の包《つつみ》やら水筒やらをぶらさげている。
能....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
して、横になっている。それも、肌《はだ》をおおうものは、腰のあたりにかけてある、
麻の汗衫《かざみ》一つぎりで、ほとんど裸と変わりがない。見ると、その胸や腹は、指....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
、我々のために征服されました。私が昔知っていた土人に、柿《かき》の本《もと》の人
麻呂《ひとまろ》と云う詩人があります。その男の作った七夕《たなばた》の歌は、今で....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
ど」――
「どうです、これは。」
田代《たしろ》君はこう云いながら、一体の
麻利耶観音《マリヤかんのん》を卓子《テーブル》の上へ載せて見せた。
麻利耶観音....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
いる。
その後《あと》からは、彼の生まれた家の後《うしろ》にある、だだっ広い胡
麻畑《ごまばたけ》が、辷《すべ》るように流れて来た。さびしい花が日の暮を待つよう....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
庭には太い冬青《もち》の樹が一本、手水鉢《ちょうずばち》に臨んでいるだけだった。
麻の掻巻《かいまき》をかけたお律《りつ》は氷嚢《ひょうのう》を頭に載せたまま、あ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
道徳の与えたる恩恵は時間と労力との節約である。道徳の与える損害は完全なる良心の
麻痺《まひ》である。
*
妄《みだり》に道徳に反するものは経済の念に乏....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
ま、どう云う小説を読む時よりも一生懸命に目次を辿《たど》って行った。
「木綿及び
麻織物|洗濯《せんたく》。ハンケチ、前掛、足袋《たび》、食卓《テエブル》掛、ナプ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
なると、また不吉《ふきつ》な前兆が、加わった。――十五日には、いつも越中守自身、
麻上下《あさがみしも》に着換えてから、八幡大菩薩に、神酒《みき》を備えるのが慣例....
「運」より 著者:芥川竜之介
きにも容子《ようす》にも、悪気らしいものは、微塵《みじん》もない。着ているのは、
麻《あさ》の帷子《かたびら》であろう。それに萎《な》えた揉烏帽子《もみえぼし》を....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
―貴族の夫人たちが、珊瑚《さんご》の念珠《ねんじゅ》を爪繰《つまぐ》って、毘留善
麻利耶《びるぜんまりあ》の前に跪《ひざまず》いた日本を、その彼が訪れなかったと云....
「格さんと食慾」より 著者:芥川竜之介
こんだ煙草の匂は羊肉の匂のようにぷんと来るであろう。 いざ子ども利鎌とりもち宇野
麻呂が揉み上げ草を刈りて馬飼へ....
「東京に生れて」より 著者:芥川竜之介
ころが、僕は東京に生れ、東京に育ち、東京に住んでゐる。だから、東京に対する神経は
麻痺し切つてゐるといつてもいゝ。従つて、東京の印象といふやうなことは、殆んど話す....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
あって、紡ぐばかりになっていたし、また別の隅には、機織り機械から下ろしたばかりの
麻と毛とを交ぜたたくさんの織物や、玉蜀黍の穂が置いてあった。乾し林檎と挑とが紐で....