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「麾く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麾くの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:菊池寛
議そうに見ていた。 彼は、有王が泣き止むのを待って、有王の右の手を掴んで、妻を麾くと、有王をぐんぐん引張りながら、自分の小屋へ連れて帰った。有王は、その小屋で....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の大広間で、脇息と名づくる殿様道具の几に倚って、近う……などと、若い人たちを頤で麾く剽軽者さえあると聞く。仄に聞くにつけても、それらの面々の面目に係ると悪い。む....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
ともなく仰いだ時、頂なる人の姿を見つけたらしい。 手を挙げて、二三度|続ざまに麾くと、あとの二人もひらひらと、高く手巾を掉るのが見えた。 要こそあれ。 廉....
入れ札」より 著者:菊池寛
十二両ずつを分けて取った。 「じゃ、俺達は一足先に行くぜ」忠次は選まれた三人を、麾くと、みんなに最後の会釈をしながら、頂上の方へぐんぐんと上りかけた。 「親分、....