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黒百合
「黒百合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黒百合の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ラバックにもヴァイオリンを一曲|弾《ひ》いてもらいました。そら、向こうの机の上に
黒百合《くろゆり》の花束がのっているでしょう? あれもゆうべクラバックが土産《み....
「バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
はそれに誘われるもののように立上ると、隣室の賭博場へ這入って行きました。そこでは
黒百合のような貴婦人が、オペラバッグから紙幣束を出して、百|法の青札を買い、二十....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
な珠を駢べて、絶頂から裾までを埋めた急斜の、大黄原を作っている、稀に女宝千鳥や、
黒百合も交っているが、このくらい信濃金梅の盛に団簇したところは、外の高山では、見....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
分れて、無数の尖った岩石が、空を刺している、その薄ッペラの崖壁にも、信濃金梅や、
黒百合や、ミヤマオダマキや、白山一華の花が、刺繍をされた浮紋のように、美しく咲い....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
序 越中の国|立山なる、石滝の奥深く、
黒百合となんいうものありと、語るもおどろおどろしや。姫百合、白百合こそなつかしけ....
「公園の花と毒蛾」より 著者:小川未明
のひょろひょろとした、茎の頂に、重そうに咲いているのを指して、彼はたずねた。 「
黒百合です。」と、商人は答えました。 彼は、
黒百合の花を見て、魅せられたような....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
窓の若々しい草の緑が私達を迎えた。珍車、岩黄耆、深山塩竈、青栂桜、岩梅、雲間草、
黒百合などの咲いている中に交って深山小田巻草の花が薄紫の香を吐いている。背後は谷....