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黒表紙
「黒表紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黒表紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
ない、と言って強請《ねだ》った、新撰物理書《しんせんぶつりしょ》という四冊ものの
黒表紙。これがなければ学校へ通《かよ》われぬと言うのではない。科目は教師が黒板《....
「道標」より 著者:宮本百合子
だけの特色があると云えたろう。
伸子は、あれこれを考えながら、デスクに向って
黒表紙の帳面に、ゆうべ観て来た「風呂」のプログラムと切符とを、はりつけていた。パ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
ごわ》い事件がないせいか、どうも腸の工合がよろしくない。 ばたんと机に音がして
黒表紙の帳簿《ちょうぼ》が課長の前に置かれた。「事件|引継簿《ひきつぎぼ》第七十....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
た。
往来を人波はうねっていたが、店へ立ち寄る者はなかった。で売卜者は鼻の先を
黒表紙の易書であおぎながら――すなわち塵埃を払いながら、無心に人波を眺めていた。....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
あっ、それにしてはいやに重いや」 袱紗をといてみると、ハンド・バッグどころか、
黒表紙の古ぼけたノートが五冊、それもうんと分厚なのが出てきた。 「なんだ、これゃ....