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「黒部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黒部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
れが頗る多い。その最も標本的に現われているのは、越中薬師岳(二九二六米突)、信州黒部の五郎岳(二八四〇米突)などで、一体に槍ヶ岳から以北、即ち立山山脈、または後....
単独行」より 著者:加藤文太郎
強くてこれ以上は吹き飛ばされるのか。一ノ越から頂上までも一月と同様簡単に登れる。黒部谷をへだてて針ノ木―鹿島槍が雄大に見える。劔岳もまた凄く聳えている。風が強く....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
時の雪のよかったことは話にならない。話を聞くと二月の上高地は、素敵な粉雪らしい。黒部の上流は温泉のあるベト雪だと聞いたから、あっちへ行くならその覚悟がいる。吹雪....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の縁で、再びこの世の中につれ戻しなされたのは、皆様も御存じか知れませんが、それは黒部平《くろべだいら》の品右衛門爺さんでございました」 弁信は、ここまでは一気....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ねばなるまい」 池田良斎が、ねぎらいながら言うと、誰よりも先に口を切ったのは、黒部平の品右衛門爺さんでありました。 「わしも、平湯から船津《ふなつ》へ越さざあ....
幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
たっけ。そのお言葉を記憶してます。私は、二十二日、(その日の三日位後ですか)に、黒部へ行って自殺しようと決めてたのです。ああ、火がとてもよくおこってます。小母さ....
雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
で釣る姿、寂しさそのものであると思う。 川治温泉から鬼怒川本流を遡り、青柳平と黒部を過ぎ、川俣温泉へ辿りつけば岩魚の仙境だ。さらに日光沢温泉、八丁湯のあるとこ....
水と骨」より 著者:佐藤垢石
る常陸の那珂川のように太平洋へ注いではいるが大そう水温が高く、北アルプスの西側、黒部五郎岳の峡谷から出る越中の黒部川は、日本海へ注いでいるが、水温が低いという川....
越中劍岳先登記」より 著者:柴崎芳太郎
る処で幕営し、翌十三日午前四時同地を出発しましたが、此処は別山と劍山との中間地で黒部の上流へ落合う渓流が幅三|米突ばかり、深さ六、七尺もありました、なおその地方....
案内人風景」より 著者:黒部溯郎
案内たちは、誠に愛すべき純朴な山人であった。指を屈すれば、先ず、上高地の嘉門次、黒部の品右衛門、牧の喜作、中房の類蔵、大町の又吉、等、総ては今は故人となってしま....
洗いづくりの美味さ」より 著者:北大路魯山人
。いわなの洗いは、どうしても渓谷深く身をもって臨む以外に法のないものである。私は黒部渓谷、九谷の奥、金沢のごりやなどでしばしば試みているが、星がれいに匹敵して、....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
騒ぐ胸を押し鎮めながら、落ち口の大きな岩を蹈み越えて、其方へと足を向けた。此処は黒部川の東沢と似かよっている。唯規模が彼に比して小さい。 河原は思ったよりも開....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
みへするすると隠れてしまう。昔鐘釣温泉へ通ったという路は此の東又を上り切って、小黒部の北の谷に下り込んだものか、或は尾根を搦んで直接に温泉附近へ出たものか、判然....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
我国の一大峡流である黒部川の全貌が完全に世に紹介されるに至ったのは、誰が何と言っても、これは立山後立....
針木峠の林道 」より 著者:木暮理太郎
た。富直線の未だ開通せざる以前に、信州方面から立山へ登るには大抵|此峠を上下し、黒部川を徒渉して、刈安峠及ザラ峠を踰え、立山温泉に出て其処から登山したものである....