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黙思
「黙思〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黙思の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
の中緑樹を雑《まじ》ゆ。小鳥|梢《こずえ》に囀《てん》ず。一路人影なし。独り歩み
黙思|口吟《こうぎん》し、足にまかせて近郊をめぐる」
同二十二日――「夜|更《ふ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
しさが含まれる、あわれも、情も籠って聞こえた。 此方も古塚の奇異に対して、瞑想
黙思した男には相応わない。 「実は――お前さんを待っていたよ。」 成程、中折帽....
「妖怪学」より 著者:井上円了
解答せんとし、あるいは失忘したる記憶をつとめて再起せんとするときは、両眼を閉じて
黙思するを通慣とす。盲人の思考力に長じ記憶に強きも、これと同一理なり。これみな、....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
わらかな明滅となって揺らぎ、戸外の雪をしのびながら、その焔を見つめ合って、みな、
黙思に耽っているのであった。
「…………」
榾の火が乏しくなると、吉野は傍らの....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、彼は今、決してそんなものを求めていなかった。むしろ、もっと独りの沈潜と、独りの
黙思とを必要としている。――というて、それは拗者のすねた心ではさらさらない。行と....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
だして見える。――弦之丞は、ギュッとこわばってゆくその白い足の指を見つめたまま、
黙思していた。 「どうしたのだ……お綱」 と、弦之丞は、衝たれた驚きから、やが....
「三国志」より 著者:吉川英治
いかん、多情多恨にとらわれては」 ひとり建章殿の階に坐って、星天を仰ぎ、じっと
黙思していた。 茫――と、白い一脈の白気が、星の光群をかすめていた。孫堅は、天....