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黥
「黥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黥の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
いると大違いで、女は衣類《きもの》を着て仕舞い、番台の前へ立ちましたが、女の癖に
黥《いれずみ》があります。元来此の女は山《やま》の浮草《うきくさ》と云う茶見世へ....
「富士」より 著者:岡本かの子
て気ずつない思いを紛《まぎ》らすために、わきを向きながら小さな声で唄った など
黥《さ》ける利目《とめ》 など
黥《さ》ける利目《とめ》 これは、男の顔を....
「李陵」より 著者:中島敦
。 支那《しな》で昔から行なわれた肉刑《にくけい》の主《おも》なるものとして、
黥《けい》、※《ぎ》（はなきる）、※《ひ》（あしきる）、宮《きゅう》、の四つがあ....
「骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
付かない。 主人は藤六といった六十がらみの独身者の老爺で、相当｜無頼たらしい。
黥を背負っていた。色白のデップリと肥った禿頭で、この辺の人間の扱い方を知っていた....
「一足お先に」より 著者:夢野久作
チリした大きな身体に、薄光りする青地の長襦袢を巻き付けているのが、ちょうど全身に
黥をしているようで、気味のわるいほど蠱惑的に見えた。 その姿を見返りつつ私は電....
「Ｓ岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
オトオトオトオってお離しにならないんで、どんなに泣いておいでになっても私が背中の
黥を出してお眼にかけると直ぐにお泣き止みになる位なんで、ツイずるずるベッタリにな....
「白くれない」より 著者:夢野久作
りつ、何気なく前庭に出づるに、早くも起き出でし寺男と思しく、骨格逞ましく、全身に
黥したる中老人が竹箒を荷ぎて本堂の前を浄め居り。 われ其男に近づきて慇懃に笠を....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
まで立っていた。 ところがツイ二三年前のこと、甲州生れの大工上りとかいう全身に
黥をした大入道で、三多羅和尚という豪傑坊主が、人々の噂を聞いて、一番俺がその妖怪....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
丸天井式の夢幻的な構図着想でなければならぬ。その他、壁布の絵、衣裳の模様、人体の
黥、その他何でも、芸術作品というものは、その盛り込まれる相手の形状、用途、環境、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
々書き立つるを変に思う人も多かろうが、南洋の諸島に婦女秘処の毛を抜き去り三角形を
黥《いれずみ》するとあり。諸方の回教徒は皆毛を抜く。その由来すこぶる古く衛生上の....
「環礁」より 著者:中島敦
後の者もまたどんなにか苦しみを嘗めねばならぬであろう。そう呟《つぶや》きながら、
黥《いれずみ》をした老爺や老婆たちが、哀しげに虔《つつし》み深く、赤ん坊を礼拝し....
「古事記」より 著者:太安万侶
の仰せをそのイスケヨリ姫に傳えました時に、姫はオホクメの命の眼の裂目《さけめ》に
黥《いれずみ》をしているのを見て不思議に思つて、 天地間《てんちかん》の千｜人....