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鼻祖
「鼻祖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼻祖の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乞食学生」より 著者:太宰治
本君が可哀想になって来て、 「里見八犬伝は、立派な古典ですね。日本的ロマンの、」
鼻祖と言いかけて、熊本君のいまの憂鬱要因に気がつき、「元祖ですね。」と言い直した....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
茶の諸流 茶の進化の三時期――唐、宋、明の時代を表わす煎茶、抹茶、淹茶――茶道の
鼻祖陸羽――三代の茶に関する理想――後世のシナ人には、茶は美味な飲料ではあるが理....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ゥス夫人マリア フーゴー・グローチゥス(Hugo Grotius)は、国際法の
鼻祖であって、その著「平戦法規論」(De jure belli ac pacis....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
を挙げる。元和《げんな》九年|安楽庵策伝《あんらくあんさくでん》筆でわが邦落語の
鼻祖といわるる『醒睡笑』巻一に「人|啖《く》い犬のある処へは何とも行かれぬと語る....
「科学論」より 著者:戸坂潤
した何よりのテーマだというのである。デカルトは普通そうした意味に於ける近世哲学の
鼻祖とされている。だが、デカルトが自我の問題に行き当ったのも、実は初めから自我を....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
之を遙かに継承したラ・ブリュイエールの著『性格』(十七世紀)や、近代的エッセイの
鼻祖であるモンテーニュなどがそうだ。之等のモーラリストは建物のことから時代のマナ....
「辞典」より 著者:戸坂潤
証法は、主観の内にその位置を持つ(後にアリストテレスはこの点からゼノンを弁証法の
鼻祖だと書いている。ゼノンは運動及び多の概念を一旦肯定する事によって其の否定を導....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
はいつも在宅してくれるから、こういう時には都合がよい。 海舟は日本近代航海術の
鼻祖、その壮年期は航海術が本職だから、海のことには通じている。しかし昇龍丸の冒険....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
Sumner Maine はその名著『古代法』の中において、またドイツ社会学派の
鼻祖 Jhering は不朽の大著『ローマ法の精神』の中において、この事実を指摘....
「「心理試験」序」より 著者:小酒井不木
々発展し生長せんとしているのである。まことに、エドガア・アラン・ポオが探偵小説の
鼻祖であるとおり、わが江戸川乱歩は、日本近代探偵小説の
鼻祖であって、従ってこの創....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
亭楓枝のみぎりには、「宇治中納言」なる噺をしばしば私は聞かされた。中納言が落語の
鼻祖で、日々、家臣をあつめて聞かせる。「あるところに山があったと思え、そこから川....
「日本の近代的探偵小説」より 著者:平林初之輔
れは、江戸川氏が特にポーの小説に傾倒しているためではなくて、ただポーが探偵小説の
鼻祖であるためと、発音がうまく漢字にあてはまったからの理由だろうと思われる。それ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
に一画家を選み来つて全巻これが研究に費せしものなし。ゴンクウルの歌麿伝は正にその
鼻祖《びそ》なり(欧米における浮世絵研究の一章を参照せよ)。該書は十八世紀日本美....