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「鼻薬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鼻薬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
きた。 「今に証拠を見つけてやる」と、彼女は心のうちで叫んでいた。お辰やお花にも鼻薬《はなぐすり》をやって、お里の店の様子を絶えず探らせようとしていた。 今も....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
あることを物語っていましたから、心中喜びながら、まず何はおいてもしゃべらすための鼻薬にと、惜しげもなく小判一枚を祝儀にふるまいました。 揚げ代金が二十文だとか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
科人《とがにん》どもだってあんまり縁起のいい話じゃねえんだからな。どやつか牢番に鼻薬をかがして、清め塩を盛らしたんだろうよ」 「じゃ、破牢罪人の野郎め、そのすき....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
書いたので有ろう、仲々電報の頼信紙に在った様な悪筆では無い、余は猶帳場の者に少し鼻薬を遣り此の客帳は誰が記けたと問い、果して怪美人が記けたのだと聞いて、更に何か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
楽者のくせにあっさりしねえ野郎だな。やい、元八。てめえはあのお鎌という婆さんから鼻薬を貰って、口を拭《ぬぐ》っているのだろう。くどくも云うようだが、緑屋の爺さん....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
か、何子とか云う奴等が、女同士、長官の細君の、年紀の若いのを猜んだやつさ。下女に鼻薬を飼って讒言をさせたんだね。その法学士が内へ帰ると、（お帰んなさいまし、さて....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
しくない事で」 という。此の佐藤平馬という奴は、内々神原五郎治四郎治の二人から鼻薬をかわれて下に使われる奴、提灯持の方の悪い仲間でございますから、斯く訳の分ら....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
の喧嘩の龜藏という奴で、身体中｜疵だらけの奴がいるだろう、彼と藤田の時藏と両人に鼻薬をやって頼み、貴様と三人で、明日孝助が相川の屋敷から一人で出て来る所を、大曲....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
要だったのだ。それに、今船長の言った先生の言葉もあるから大丈夫だろうと思ったし、鼻薬でつろうとするのにはちょっと癪にさわった。 「あんたのお金なんかちっともほし....
「出家物語」より 著者:坂口安吾
ハレタが、きいて呆れらア。オツケで顔でも洗って、出直してきやがれ」 というのに鼻薬を握らせると、 「じゃア、まア、ちょッと、行ってみてくるから」 と出て行っ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
直り、 「オヨシちゃん。私を暫時、女中部屋で休ませて下さいな」 「アラ、そんな」鼻薬を握らせて、 「お酒でも、買ってきて飲ませてくれると、オヨシちゃんも、女中な....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
つたんですよ。万事ヤミの品物はたいがいそんな物でして、あいにく、あなた、運転手に鼻薬がなかつたもんで、そこからバレちやつたのですよ。まつたく一代の失策です。いえ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
じゃア何だ！」 「…………」 「云わねえな、利いていると見える、お妻のくらわせた鼻薬が……」 「水品様、まあそんな……そんな卑しい弁三では……」 「ないというの....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
お上さんが出かけるだったらな、どうもお楽しみでございますねって、そう言って見や、鼻薬の十銭や二十銭黙ってくれるから」 「おいらはそんなことを言わなくたって、お上....
「粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分）」より 著者:三遊亭円朝
、調法ゆえ百姓が頼みますので、萩原さんを頼んで掛合に遣ろうと云うところから多分の鼻薬を遣わしたので、 束「宜しい、武家と申してお百姓を威かし不法な事を申す、手前....