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踪跡
「踪跡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
踪跡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
授たちの質疑に答えた後、丁抹《デンマアク》から瑞典《スウエデン》へ行って、ついに
踪跡《そうせき》がわからなくなってしまった。爾来、今日まで彼の消息は、杳《よう》....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
て、その後は栄光の事なかりしも、妻はその夜限り失踪して、ついにスティヴンとともに
踪跡を失いたり。
法水は鎮子の嘲侮に、やや語気を荒らげて答えた。
「あれは....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
し、支倉に対する嫌疑は濃厚になるけれども、要するにそれだけである。 「本人は巧に
踪跡を晦まして、今だに絶えず嘲弄状を送って来る。そして本人には窃盗、詐欺、放火殺....
「運命」より 著者:幸田露伴
ろを知らず。三司郡県将校等、皆|寇を失うを以て誅せられぬ。賽児は如何しけん其後|
踪跡杳として知るべからず。永楽帝怒って、およそ北京山東の尼姑は尽く逮捕して京に上....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
談を云った。彼は製本屋の職工から浅草、吉原の消息を聞いて居たのである。
角谷の
踪跡は此処ではたと絶えた。其れから一週間彼は何処を如何迷うて歩いたか、一切分から....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
た。 店員や女房の証言で、その犯人は日本人であることに間違いはなかった。犯人は
踪跡をくらまして、まだ逮捕されなかった。 乾干になって、もうここ一二日の生命が....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ので、私は警察に注意しました。警察でもほうぼうを捜索してくれましたが、彼が往復の
踪跡を発見することが出来ませんでした。 かの空家も厳重に捜索されましたが、結局....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
埋めになった男は、女房殺しの森川権七とわかった。 権七はかの事件以来、どこにか
踪跡を晦ましていたのであるが、どうしてここへ来てこんな最期を遂げたのか、だれにも....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
んだが、だれもテナルディエの行方《ゆくえ》をさがしあてることはできなかった。その
踪跡《そうせき》はまったくわからなくなってるらしかった。テナルディエの女房は予審....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
埔寨国へ進んだのであった。 そうして、それ以来、宗室丸は、暫く人々の耳目から其
踪跡を晦ませたのであった。 四 斯うして一月は経過した。 そして物....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
のだという。そこで、その犯人を見つけようとする努力は続けているが、今のところその
踪跡はわからないし、またわかったところで、あのかわいいウィリアムが生きかえるわけ....
「穴」より 著者:岡本綺堂
埋めになった男は、女房殺しの森川権七とわかった。 権七はかの事件以来、どこかに
踪跡を晦ましていたのであるが、どうしてここへ来てこんな最期を遂げたのか、だれにも....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
めた、湖の東岸をそって南へ南へと歩いた、だがいってもいっても人の住まいはおろか、
踪跡らしいものにもあわない、一つの煙、一発の銃声もきかない」 「それはぼくらがあ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
いなくなってしまった」と、見えなくなった顛末を語って吻と嘆息を吐いた。「まるきり
踪跡が解らんのかい?」と重ねて訊くと、それ以来毎日役所から帰ると処々方々を捜しに....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
かつて内地に居たとしても、或いはつとに北に退き、もしくはアイヌ等に同化して、その
踪跡を失ったに相違ない。しかしその中には取り残されて、時に山中の異俗として、或い....