» 嗅ぎ

「嗅ぎ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

嗅ぎの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
思いましたから、早速白犬の頭を撫でて、 「嗅《か》げ。嗅げ。御姫様たちの御行方を嗅ぎ出せ。」と云いました。 すると白犬は、折から吹いて来た風に向って、しきりに....
「影」より 著者:芥川竜之介
はさっきからたった一人、夜《よ》と共に強くなった松脂《まつやに》の※《におい》を嗅ぎながら、こう云う寂しい闇の中に、注意深い歩みを運んでいた。 その内に彼はふ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
嬢さんの記憶、――五六年|前《まえ》に顔を合せたあるお嬢さんの記憶などはあの匂を嗅ぎさえすれば、煙突から迸《ほとばし》る火花のようにたちまちよみがえって来るので....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
。彼はその思い出の中に、長蝋燭《ながろうそく》の光を見、伽羅《きゃら》の油の匂を嗅ぎ、加賀節《かがぶし》の三味線の音《ね》を聞いた。いや、今十内が云った里げしき....
「路上」より 著者:芥川竜之介
と、そのまままたごろりと横になって、仔細《しさい》らしく俊助の靴の※《におい》を嗅ぎ出した。俊助は金口《きんぐち》の煙を鼻へ抜きながら、気がなさそうに犬の頭を撫....
「白」より 著者:芥川竜之介
一 ある春の午《ひる》過ぎです。白《しろ》と云う犬は土を嗅《か》ぎ嗅ぎ、静かな往来を歩いていました。狭い往来の両側にはずっと芽をふいた生垣《いけが....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
の潜み笑いが聞こえた。邪魔の入ったのを気取《けど》って女はそこに隠れていたのだ。嗅ぎ慣れた女の臭《にお》いが鼻を襲ったと仁右衛門は思った。 「四つ足めが」 叫....
「星座」より 著者:有島武郎
道の方から木叢《こむら》ごしにこう呼びかける弟の声がした。清逸は面倒なところで嗅ぎつけられたと思って、もちろん答えることもできなかったが、答えようともしなかっ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
なく海上を吹きまくる。目に見える限りはただ波頭ばかりだ。犬のような敏捷さで方角を嗅ぎ慣れている漁夫たちも、今は東西の定めようがない。東西南北は一つの鉢の中ですり....
「海異記」より 著者:泉鏡花
樹の枝なんか、ほら、ざわざわと烏めい、えんこをして待ってやがる。 五六里の処、嗅ぎつけて来るだからね。ここらに待っていて、浜へ魚の上るのを狙うだよ、浜へ出たっ....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
に御意ござります。 その上、入る穴はなし、貴女様の召しものの薫が、魔薬とやらを嗅ぎますようで、気が遠くなりました。 その辛さより、犬になってのこのこと、下屋....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
まして、号外より前に整然と心得ているくらいは愚な事。ああ今頃は清軍の地雷火を犬が嗅ぎつけて前足で掘出しているわの、あれ、見さい、軍艦の帆柱へ鷹が留った、めでたい....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ますと、芬とな、何とも申されません匂が。……温泉から上りまして、梅の花をその……嗅ぎますようで、はい。」 座には今、その白梅よりやや淡青い、春の李の薫がしたろ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
い、若い癖に、鬼見たような痘痕面で、渾名を鍍金の銀次ッて喰い詰めものが、新床だと嗅ぎ出して、御免下さいまし、か何かで、せしめに行った奴を、おともだち、お前さんも....
「活人形」より 著者:泉鏡花
それに本間の死んだことも聞かしてやったら、十に九つはこっちの物だ。どうやら探偵が嗅ぎ附けたらしい。何もかも今夜中に仕上げざなるめえ。その代り翌日ッから御大尽だ。....