» 幕を切

「幕を切〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

幕を切の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
列は午後五時よりと、比羅に認めてある。昼はかくれて、不思議な星のごとく、颯と夜の幕を切って顕れる筈の処を、それらの英雄|侠客は、髀肉の歎に堪えなかったに相違ない....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
にも頭が光る、と人も言い、我も許した、この野雪与五郎。装束|澄いて床几を離れ、揚幕を切って!……出る! 月の荒野に渺々として化法師の狐ひとつ、風を吹かして通ると....
第四次元の男」より 著者:海野十三
けない原っぱであるが、これが歌舞伎芝居なら、大ざつまを入れて、柝の音とともに浅黄幕を切っておとし、本釣りの鐘をごーんときかせたいところであるが、生憎そんなものは....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
と紐鎖へ打たせた山村の定紋負けてはいぬとお霜が櫛へ蒔絵した日をもう千秋楽と俊雄は幕を切り元木の冬吉へ再び焼けついた腐れ縁燃え盛る噂に雪江お霜は顔見合わせ鼠繻珍の....
次郎物語」より 著者:下村湖人
、憤激にはじまり憤激に終るべき性質のこの集まりが、こうした愉快な空気の中でその序幕を切ったということは、誰の頭にも計画されていなかった一つの偶然であったかも知れ....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
は」という期待をもって毎日の新聞を取上げた、けれども週また週が、この奇怪な秘密の幕を切って落すことなしに空しく過ぎて行った。六月の午後の真昼間だというに、そして....
道標」より 著者:豊島与志雄
冷えきってるのを感じました。そして立ち上ると、はっきり眼がさめて、その場の光景が幕を切って落されたように現出しました。 ビールやウイスキーを飲んでる者もあり、....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
りをながめ、欠伸《あくび》をし、そしていっさいを了解した。 酔いのさめるのは、幕を切って落とすに似ている。人は一瞥《いちべつ》で一つかみに、酩酊《めいてい》が....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
欧の宗教画といえば、美術史の一ページを繙《ひもと》いたほどのものは、誰でも復興の幕を切って落したチマブエと、その大成者である大ジョットーを知らないものはない。当....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
以上の脇師《わきし》と二人の手によって、猫の児を譲り渡すように、あざやかな手際で幕を切ってしまったものですから、舞台は二人が背負《しょ》って立って、その一幕には....
猿の図」より 著者:三好十郎
つけるな! 大野 ワッハッハッハハ!(今までの少し過度なぶっちょうヅラを、まるで幕を切って落したように、ガラリと引っこめて豪傑笑い)ハッハハ、どうも、はや! ハ....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
を出てしまつて、方々をウロつきまわりはじめて、たつた二三カ月で、まるでいつぺんに幕を切つて落したように、ギョッとするほど見えて來た。自分の愚劣さ! どうしてだろ....
戦場」より 著者:夢野久作
ンダンと赤茶気て来る。材料なんぞも殆んど欠乏してしまったので、私は独断で手近い天幕を切り裂いて繃帯にして、自分の身のまわりだけの負傷者を片付けて行った。戦争が烈....
三国志」より 著者:吉川英治
群の吠えかかるが如く、山の絶壁へ取りすがったが、たちまちその上へ、巨岩大木の雨が幕を切って落すようになだれてきた。 一|塊の大石や、一箇の木材で、幾十か知れな....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
頃から自分をつけ狙っている何者かが、手にもてあまして、遂に、亘志摩という背後の黒幕を切って落し、正面からものいおうという陥穽か。 いずれにしても、吉い事であろ....